寒いですが、皆さん風邪等の病気とか大丈夫ですか?
私は等々本格的にやられてしまいましたよ。
それは、キウェテル・イジョフォー夢中病です。
症状としては、年中「キウェテル・イジョフォー最強俳優説」を説く。妄想の中でイジョフォーとシェイクスピアの「オセロー」遊びをする(でも死にません)。
いや、マジで。
サスペンスなんだけど社会派、それでいてちょっとコメディ、そして悲劇のラブストーリー。これがまた主役の役柄にキウェテル・イジョフォーがピッタリ〜。いや、キウェテル・イジョフォーが、役にピッタリ。ちょっと屈折した聖人というか、またそれが何で聖人なまでに完璧になってしまったか?それが悲しい過去なんですよね。「俺と一緒にいちゃダメなんだ!」なんて...悲しすぎる。あーー、切ない。ちょっとした台詞も凝ってるんですよ。主人公の2人が不法移民としてロンドンに暮らしているんだけど、自分達の厳しい状況ゆえ、イギリスという国に反発というか、不信感があるんでしょうね。イジョフォー演じた主人公の友達で中国系の男性に「イギリス茶がいいの?中国茶がいいの?」という問いに「中国茶」と答える主人公。一見ふつ〜〜〜な会話なんですが、それってやっぱりイギリスへの不信感があるのかな?とか思えてくる。もう最後の台詞とか、心で号泣ですよ。でもね、かなり痛快な終わり方。ソフィー・オコネドーがこれまたカッコいいんだー。
キウェテル・イジョフォーを一旦置いておいて... いやん、そんな事出来ない!でも、物語が考えさせられますよ。違法移民という設定を除いても、搾取される側とする側。どこにでもある現状です。
そういえば、今年のオスカーの発表の時にイギリス人の候補が沢山並んだので、新聞の見出しが「Why Brits Do it Better?(なんでイギリス人の方がうまいのか?」だった。私も以前に書いたのだけど、ここのところはイギリス俳優の活躍なしには、ブラックムービーも語れない程になってきました。
イジョフォーに限って言えば、こういう主役も出来れば、「キンキー・ブーツ」みたいなオネエ役も出来て、デンゼル・ワシントンと「インサイド・マン」や「アメリカン・ギャングスター」で共演してもでしゃばる事なく、「Talk To Me」ではドン・チードルと互角に勝負する。ホント、面白い俳優です。色んな顔を持っているので、見ていて全然飽きません。
あー、どなたか早く私の病が治るお薬開発してください。
でもこんな素敵な病なら治らなくてもいいかも?
熱に浮かされた感想はこちら。
(5点満点:DVDにて鑑賞)