う〜〜ん、時間かけて感想書いた割りには納得いかない!今の今まで何度か書き直しをしました。あんまり長い文だと読みにくいし、きっと読んでもらえないので、ポイントを抑えていつも削り削り書いているのですが、どこも削りたくないしポイントも一杯あるし... とりあえずみんなに見て欲しいという気持ちだけで書いたのですが、何か上手く書けなかった。自分の才能不足に悲しくなります。
とにかく、今まで見てきた映画とは全然違うって事です。もちろん在り来たりなブラックムービーでもないし、ネオリアリズムに影響されたと言えども、それらの映画ともやっぱり違うんですよ。ネオリアリズムのイタリアと、アメリカという国は違うし、アメリカの中でもやはり黒人故に違った個性で出来ると思うんですよね。その辺の個性の違い。普通にネオリアリズムに沿って作っただけじゃ、個性のない作品になってしまうと思うんですよ。でも、チャールズ・バーネットは見事自分の個性を生かしていたかなーと。偶然というか必然というか... バーネットがこの映画を作る時に影響を受けたという「自転車泥棒」も私は大好き。そういう映画の良い所を取りつつも、自分の物にしてるかなーって思いますね。例えば、ワッツやサウスセントラルが舞台の映画では良く見る路地裏。「カラーズ」ではギャングが捕まるシーン等で見るし、「Friday」のシリーズでも良く出てくる。そこでのシーンが、盗人と叔父さんの対決だったり、逆に子供達が対決していたり、子供が遊んでいたり、大人がつるんでいたり。何か色んな顔を持ってるんですよね。他の映画では見せないような。主人公が働いているシーンでも、1人で働いているシーンがあったりする。その後に、エプロンをかけるさりげないシーンでも、もう既に何枚かのエプロンが掛かっているのを見るだけで、「ああ、この人は残業までする真面目な人なんだ」って分かる。ワンシーン、ワンシーンに無駄がないというかね。一件、映画には関係ないのでは?というシーンでも、やっぱりそれは主人公の姿を浮き彫りにしている。
ロサンジェルスって、文化的にも面白い町なんだなーとも思いましたよ。チャールズ・バーネット自身がそうなように多くの家庭が南部から移動してきた人が多くて、同じ地区に住み始めた為(実際には住める所が限られていたらしいけど)に南部独特な霊妙というか神秘的な部分が秘めている感じ。
チャールズ・バーネットが居た頃のUCLAは反体制的な学生が多く集まっていたらしい。前に見た「Daughters of the Dust / 自由への旅立ち (1991)」のジュリー・ダッシュ監督も一緒。彼女の場合は、NYのシティカレッジで勉強していたけれど、チャールズ・バーネット等LA Rebellionと呼ばれていた若い監督達のUCLAでの活躍を聞きつけてUCLAに移動したらしい。その辺の面識があって、この映画に出ていたケイシー・ムーアが、「Daughters of Dust」にも出演していたのかもしれないです。
点数も迷いました。これが5点満点だとしたら、今まで付けてきた5点満点とは明らかな差があると思ったので、特別な5点満点という事で、特5にしてみました。これからは採点も厳しくなりそうです。
ワンシーン毎、更には音楽毎に説明していきたいのは山々なのですが、そうなると一冊の本になってしまうかもしれないので、この辺で... とにかく見てみよう!って、感想はまとめたけれど、結局こちらで長くなりました。
感想はこちら。
(特5点満点:DVDにて鑑賞)