本日11月20日は私にとっての記念日になるかもしれない。
私がここ10年位(正確には8〜9年位だけど)、その存在を知って以来ずっと見たいと願っていた映画「Killer Of Sheep」がとうとう見れたのだ。
なぜ屈折10年になってしまったかと言うと、中々メディア発売されなかったからである。
この映画が3〜4年前から、マイルストーンという小会社がDVD化を目指している事は知っていた。毎回その会社のホームページを眺める度に、2004年秋発売予定、そして2005年初旬発売予定、2005年夏発売予定...と... 今回の2007年秋発売の知らせも、どーせまた2008年初旬になるんでしょぉ〜〜〜!と、諦めモードだった。所が... 11月13日発売という具体的な日にちに変わった時、マジで興奮した。しかも、11月13日に発売する予定がまた延びたらしく、11月20日になったのだけど、今日届いたので実際はいつ発売したのか分からない。
いや、実は今年の春頃だったかな?小さな劇場で劇場公開を始めたのも知っていた。全国各地を回っている(今現在も)。でも、私が見れそうな劇場(それでも車で1時間はかかるけど)でも上映したのにも関わらず、見逃した。私はそれを、御贔屓のジャスパー・レッドのマイスペで知った。がっくりした。10年待っていた私がなぜ見れないんだ!と、ちょっとイラついたりもした。
なぜ中々メディア化されなかったかと言うと、音楽の著作権問題がクリアにならなかったから。ダイナ・ワシントンの「Unforgettable」がどうやら引っかかっていたらしい。彼女の曲はもう一曲映画で使われていて、それはクリアされている。結局どうしてもダメだったようで、その曲はもう一曲の方に差し替えられている。もしダイナが生きていれば、事はもっと簡単だったかもしれないのに。DVD化に関しては、監督のスティーブン・ソダーバーグが資金をかなり提供して実現したらしい。しかも、他の作品やショート映画等の盛りだくさんで、素晴らしい愛のある最高の形でDVD化された。
10年来の夢を叶えてしまうのも、不安だった。無になるんじゃないかと思った。実際、もうこれ以上に見たいと思う作品はない。
でも叶えて良かった。
なぜなら、こんなブラックムービー見たことない!頭をぶち抜かれた。
チャールズ・バーネットがUCLAの映画学科に居る時にネオリアリズムに作り上げた作品が「Killer of Sheep」。私の映画人生は、偉大な作品と共に私の中でまた変わっていきそうです。益々映画が好きになった。これ以上の作品に出会う為に、また私は映画を見る。