Cast >> Minnijean Brown-Trickey ...
Director >> Craig Renaud, Brent Renaud
Producer >> Craig Renaud, Brent Renaud
Genre >> Documentary
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> N/A Direct >> 5 Music >> 5
Little Rock Few or Numerous...
1957年アーカンソーの州都リトル・ロックにあるセントラル公立高校で起きた人種融合による衝突から50年。リトル・ロック・ナインと呼ばれた9人の学生の1人だったミニージーン・ブラウンが母校に訪れるドキュメンタリー。
ミニージーン・ブラウンが通った母校の校舎は、公民権運動の象徴として夥しい軍人達が取り囲む写真や映像で良く知られている。その校舎を50年経った今見つめるブラウンは「全然違うわー」と感傷的になる。過去の凄まじい映像を見ていて、こちらもついつい感傷的になる。そして今、50年後。
独特な雰囲気のあるあの校舎は何も変わっていないように思える。でもその学校に通う学生と学校の周りの雰囲気は大きく変化している。1957年にはたった9人しか居なかった黒人生徒が何十倍もの数に膨れ上がっていて、数だけでは融合が成立しているように思える。所が、蓋を開けて見ると全然融合していない。ランチを食べる場所も違えば、学校までの交通手段も全く違う。そして、教室すら違っていて彼等が融合して隣同士で座る事もない。セントラル高校は、公立ながら学業で成功している高校で、町のお金持ちの子供達もわざわざセントラルに通うほどである。それだけに、進学組とそうでない組が見事に分けられていて、進学組はほぼ90%白人生徒で占められている。
今年の生徒会長は黒人の男子生徒である。彼はいい車で学校に通い、もちろん進学組に入っている。友達も白人が多く、家も白人移住区にある。その中で、もう1人黒人女子生徒が進学組にいる。15歳のアンジェリカは、進学組の教室内でもハッキリと意見を言う生徒だ。その子が帰る家は、ハッキリ言ってビックリする程に何もない。部屋も弟と一緒。その彼女が言う「私は勉強して頑張りたい」と。
リトル・ロック・セントラル校の今... 少数ではあるものの、まだまだミニージーン・ブラウンや他の8人が願った夢を追い続ける生徒も居る事に希望を感じる事が出来る。そして戦った者はあの9人だけでなく、今も数は見えないが戦い続けているようだった。
(11/3/07:DVDにて鑑賞)