Cast >> Fred Williamson (Tommy Gibbs), Gloria Hendry (Helen), Art Lund (McKinney), D'Urville Martin (Reverend Rufus), Julius Harris (Mr. Gibbs), Minnie Gentry (Mama Gibbs), Philip Roye (Joe Washington) ...
Director >> Larry Cohen
Writer >> Larry Cohen
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 4 Music >> 5
Lonesome
ティーンのトミーはハーレムで靴磨きの仕事をしながら、ヒットマンの手伝いなどの犯罪にも手を染めていた。NY警察で差別的なマッキニー(アート・ランド)と絡んだ時に50ドル足りないとトラブルとなり、彼の権限で刑務所に入れられた。10年後成人したトミー(フレッド・ウィリアムソン)は、刑務所から出た後には、マフィアの政界に浸透していき、ハーレムを牛耳る程となった。更には、ニューヨーク全体を手に入れたが...
アメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ(AIP)がお得意の復讐劇ではあるが、他の作品とは違う。主演のフレッド・ウィリアムソンらしい男のロマンが詰まった作品。この作品が面白いのが、登場人物全てが「悪」。そしてこの映画のテーマが「孤独」。トミーを捨てた父はもちろん「悪」だと思うし、家庭を守る母も忙しさのあまりにトミーにあまり気をかけらなかった「悪」(と呼んでしまうには、さすがに抵抗はあるが)。トミーが全てを手に入れた時に、母にプレゼントという形でしか愛情表現出来なかったのは、やっぱり母親の愛情不足だったのかもしれないと思うのだ。また唯一愛した女性であるヘレン(グロリア・ヘンドリー)にですら、乱暴をしてしまう。孤独の男は愛し方すら知らずに暴力でしか解決できないのだ。
ジェームス・ブラウンの曲が映像に、より一層の色を与える。そして、主人公のトミーがニューヨークで一番有名なティファニーの店の前から駆けずり回るシーンは圧巻。また、そのシーンで映画と分かってない人々が、主人公に駆け寄ったり、または無視しているシーンは、ニューヨークという都会を物語っているように思えた。
孤独だった為に人の愛し方を知らずに更に孤独になってしまう。そういう男はやっぱり孤独に終わるものだ。フレッド・ウィリアムソンみたいな人が演じると、孤独は切なさと共にロマンを感じる。
(Unknown, 10/25/01, 9/07/07:TV&DVDにて鑑賞)