The Big Score / 日本未公開 (1983) 696本目
アフリカ映画を見ると言っていたんですが、続くのもアレですし...週末なので、フレッド・ウィリアムソンに呼ばれたのでこちらを。とは言え、もうブラックスプロイテーションの末期というか、1983年なので完全に終わっている時代に作られた作品です。いちようフレッド・ウィリアムソンが監督。案の定やりたい放題です...と書きたい所ですが、今回は控えめ!しかもらしくなく、ボヤキ刑事を演じております。脇を固めたのが個性派俳優達。どこかで見た顔だなーという曲者達が映画を彩っております。フレッドの映画では割りとおなじみのシャフト事、リチャード・ラウンドトゥリー。同じ刑事で仲間を演じているのですが、なぜか途中から出てこない!なんでぇーー!他にもダーヴィル・マーティンとかトニー・キングとかジョン・サクソンとかブルース・グローバーとかナンシー・ウィルソンとかエド・ローターとか。おなか一杯。ブルース・グローバーもいい悪役ですね。ウィリアム・スミスとは別のタイプの悪役。背や体格が大きくないので、頭を使う小物悪。息子は顔そっくりだね。悪者と言えば、トニー・キングも悪役顔。ああいう感じの悪役なんですわ。後、関係ないけど、このドラマの要ともなる密告者のデブは、「Mo' Money / モー・マネー (1992)」でデーモン・ウェイアンズがクレジット会社で知り合いだと嘘ついた掃除のトレイシー・スチュアートを演じていたデブです。
このメンバーが割りとハードボイルド調な硬派な刑事ドラマをやっております。シカゴが舞台で、ウィリアムソンはシカゴ警察の麻薬捜査官。おとり捜査等で、割りと大物の麻薬ディーラーを捕まえたのに、やり手弁護士が居るので、すぐに保釈金で刑務所を出てしまう。そんな状況にボヤキばかりのウィリアムソン。キャットフィッシュ(なまず)のフライで気分を変えて、またその麻薬ディーラーを捕まえようと躍起になります。目標は果たすが、今度はその麻薬ディーラーが持っていた大金が消えてしまい、追いかけていたウィリアムソンが一番怪しい容疑者となってしまいます。上司からも怒られぱなし。そんな状況にまたもやボヤキ。元奥さんの所に癒されに行ったり...元奥さんを演じたのが歌手でもあるナンシー・ウィルソン。凄いいい感じなのですが、ウィリアムソンとは合ってなかった。ウィリアムソンの女を演じるのには、真面目過ぎた!もうちょっと裏社会も知ってますみたいな人が合うんですよね、ウィリアムソンには。そんなナンシー・ウィルソンの店でピアノを弾いているのが、ラムゼイ・ルイス。豪華すぎるでしょ?仕事の電話が入った後に、そのルイスのピアノの演奏を立って聞いているウィリアムソンの表情が最高です。やっぱり、マンダムだねー。急に男の世界が2人の間に広がってしまうのです。
この映画はラストが最高です。人生ってそうなんだよね。「志村、後ろ!後ろ!」みたいな感じでもありますが、あれが人生なんだよ!いつものように全てを手に入れるカッコいいウィリアムソンとは違って、何か上司に怒られてボヤイているウィリアムソンもいい感じです。というか、この方が乙女の母性本能をくすぐられます。オープニングの車もやたらとカッコイイ。多分キャデラック??でもなんでリチャード・ラウンドトゥリーは消えてしまったんでしょう??この映画のミステリーです。
(4点/5点満点中:DVDにて鑑賞)