Cast >> Cicely Tyson (Ruthana Richardson), Blair Underwood (Bob Richardson), James Earl Jones (Junius Johnson), Margaret Avery (Roxie Turpin), David Strathairn (Bill Thomas), Glenn Plummer (J.T. Turpin), Vondie Curtis-Hall (Clifford Turpin), Robert Hooks (Reverend Brooks) ...
Director >> Kevin Hooks
Writer >> Michael Lazarou
Producer >> Jordan Kerner ...
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 4
There's only one Truth
ボビー(ブレア・アンダーウッド)は、親友のJ.T.(グレン・プラマー)の家族と共に自分のおばあちゃん(シシリー・タイソン)が住むロサンジェルスのワッツに、アラバマからやってきた。高校卒業後にアーミーに所属し、そのツテで除隊後には全米でも有名なLAタイムスという新聞社のメッセンジャーの職を得る事が出来た。そして1965年、夏の暑い日にワッツの怒りが爆発して暴動が始まり、ワッツは火と血の海に包まれる中、タイムスに勤めていた唯一の黒人であるボビーが、暴動のレポートを始めるが...
アメリカでこれまでに起きた大きな暴動のきっかけは、ふとした小さな事。私達の一番記憶に新しいロス大暴動も、ロドニー・キングという青年が抵抗してないのに、警官に殴られている映像だった。この1965年の暴動も同じく、やはり不当に逮捕された黒人家族達を見ていた観衆がなげたビンから始まった。けれど、そこまでのきっかけに辿りつく、様々な怒りや緊張感というものを無視され続けていた。ボビーという青年を通したワッツ暴動。そこにはボビー自身や友人家族の怒りや憤りを十分に感じる。大きな出来事も小さな様々な事から成り立つ物。けれど、そこには真実は1つしかない。劇中でも、「黒人側の真実でもなく、白人側の真実でもなく、ただ1つある真実を描くのだ」と言われるシーンが、とっても素晴らしい。その言葉と同じく、この映画は「たった一つ存在する真実」を描いているように思える。
ボビーという人も歴史にとっては小さな出来事かもしれない。でも、その小さな出来事を成し遂げた人を見て大きな勇気を貰う事になる。映画で描かれたたった一つ存在する真実が、我々の大きな原動力になる事は間違いない筈だ。
(11/25/06:DVDにて観賞)