休みになってジックリ観賞。中々深い作りです。
白人家庭のお母さんが、これまたビックリですね。「Yo, Bitch!」と黒人家庭のお母さんに呼びかける。当然の如く、黒人のお母さんは怒る。すると、白人のお母さんは言い訳のラッシュ。「黒人の女性同士でそう呼び合っている」とか「知らなかった」とか、「そんな深い意味じゃなかった」とか、色々。日本人の私だって、幾らシャネルズみたいに黒塗りした所で、女性(黒人だろうが、日本人だろうが、白人だろうが女性なら)に向かって「Yo, Bitch!」なんて呼びかけませんよ... ネイティブじゃないけれど、そこら辺のモラルは普通あります。
すると、その白人のお父さんが「我々(アメリカ人)は、無知で神経質だ」と、妻を擁護する。彼の意味する、無知とは白人の人を指し、神経質とは黒人の人を指す。いつも差別の問題が起きると、言われ続けた「無知と神経質」。1619年にアフリカ人がアメリカに連れていかれてから、合衆国が出来る前から、ずっと無視し続け、未だに「無知」と簡単に言うんだよね。いつになったら、知ろうとするのよ...
ま、普通のTV番組はここで終わるんだけど、この番組が面白いなって思ったのが、黒人のお母さんが許そうとする。2人でショッピングに出かける。そこで白人のお母さんは、アフリカ民族衣装のダシキを買う。黒人のお母さんは、「あらまぁ」という顔をするが、口では「欲しかったらいいんじゃない」と、否定はしない。家に帰ってきた時に、自分の黒人の家族にその話をする。
黒人は生まれながらにTwonessだといわれている。この言葉、辞書にはあんまり載ってないが、分厚い辞書なら載っている。一般社会での自分と黒人社会での自分。そういえば、コメディアンのデイブ・シャペルが「アクターズ・スタジオ」に出演した時に「黒人は、2ヶ国語を喋る」(英語とエボニックス)と言って笑わせていた。2つの世界に存在する自分たちが居る。黒人お母さんにある2つの世界を目の当たりにする。
アイス・キューブ、中々深いぞ...