RZA先生がお騒がせ女を指導し魅力的にしたヒップホップ映画『Love Beats Rhymes』
ウータン・クランのリーダーRZA監督作品。って書くと、新しいカンフー映画だ!ワショーイ♪♪\(^ω^\)( /^ω^)/♪♪ワショーイとみんな喜んじゃうと思うんだけど、これはRZAもう一つの顔というか、本来の顔、ヒップホップの方の映画。私もなんですけどね、RZA=カンフー・マーシャルアーツってなっていると思う。なーんだ、違うんかい!と、ちょっとだけ、ちょっとだけなってしまいました。が!やっぱりRZAはヒップホップが本業!しかもウータンの切り込み隊長メソッドマンが出演!と、RZAのヒップホップ関係のパワーを使っております。と、その前に... 主役を演じたアジーリア・バンクスについて説明。ニューヨーク出身の女性ラッパー。でも正直に書くと、歌よりもその過激な発言が注目される事が多い。車運転中はラジオのヒップホップ局を聞いている私ですが、彼女の曲は殆ど聞いた事がない。が、その彼女のお騒がせの数々は色々なゴシップサイトで何度も読んできた。まあなんていうか、アメリカ版上西小百合みたいな感じ。いや、上西が可愛くみえるレベルの暴言・暴行事件が多い。最近ならば、あの俳優のラッセル・クロウとホテルで大乱闘して、クロウに向かって「グラス割ってそれで喉かち切ってやろうか!」と暴言をはいたニュースもある。まあその2人を引き寄せたのが、この映画監督のRZAですね。クロウとは『The Man with the Iron Fists / アイアン・フィスト (2012)』と一緒でしたからね。という訳で本題に。
ココ(アジーリア・バンクス)とマリク(ジョン・デイヴィッド・ワシントン)は仲間と共に「Si's Finest」というラップグループを組んでいて、MCバトルに出てもいつもいい結果を出してきた。しかし、レコード契約に結びつかず、20代中盤となり焦っていた。そしてココとマリクは正式な恋人という訳でもなく、どっちつかずの関係をダラダラと続けていた。母(ローレイン・トゥーサント)が営むレストランで働いていたが、母には休学中の大学に戻れと言われ続けてきた。色々あって、大学に戻ったココ。友人から簡単に単位が取れるからと勧められ取ったのが、ディクソン教授(ジル・スコット)の詩のクラス。詩ではなく、いつもの癖で韻を踏んでラップをしてしまうココ。しかもラップには自信があるので、詩にも自信があった。しかし、ディクソン教授や、その助手デレク(ルシアン・ラヴィスカウント)にも激しく批判され落ち込むココ。態度は変えないココだったが、何とか認められようとデレクにアドバイスを求め...
というラブロマンスを絡めたヒップホップ映画。で、上に書いたお騒がせ女アジーリア・バンクスが主演。合う訳ないじゃんか!!!と思いますよね。私も思ってました、観るまでは。これが意外と可愛い!ウィンクした時とか、滅茶苦茶可愛い!ちゃんとしたセリフを与えてあげると可愛いんだ!と思いました。っていう彼女の魅力を引き出したRZA監督の勝利ですね。上のようなゴシップを全然知らない人が見たら、絶対に好きになる位に可愛くて魅力的な役をちゃんと演じているんだよ。この映画で演じるのが一番難しい役は、ジル・スコットのディクソン教授とジョン・デイヴィッド・ワシントンのマリク役だけれど、彼女は一応主役なのでそこそこ難しい訳ですよ。そういえば、『CrazySexyCool: The TLC Story / 日本未公開 (2013)』でTLCのレフト・アイを演じたリル・ママもそうだった。この2人、ラップやるより映画の方が魅力的な気がする。まあラップもプロになる位上手い訳ですけど...
そして相手役のデレクの人がカッコいいったら... ジョン・デイヴィッド・ワシントンが嫌味でデレクをわざとドレイクと言い間違えるんだけど、そのドレイクを10億倍カッコよくした感じ!ドレイクぽいんだけど、男前。ってドレイクに失礼かっ!イギリス出身の俳優。で、イギリス訛りが所々聞き取れたので、ミスキャストかな?と思ったら、ちゃんと台詞でロンドンから来た留学生になっていて、なるほど!それなら!と納得。まあああああああカッコいい。名前で検索してみてね。
あと、ここまで名前出してないんですが、コモンやMCジンにエスペランサ・スポルディングというミュージシャン組から、ポエトリーからはマムス・ダ・スキーマーとかも出て盛り上げてますよ!RZAのヒップホップ界のパワー凄い!RZAの才能留まるところを知らない。
Love Beats Rhymes / 日本未公開 (2017)(3.75点:1612本目)