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黒帯ドラゴンとブルースとロッキーと針と私『黄金の針』

黒人カンフー映画界の伝説ジム・ケリー出演。そのジムの最大ヒット作『Black Belt Jones / 黒帯ドラゴン (1974)』の監督であり、あの(x10億回)『Enter the Dragon / 燃えよドラゴン (1973)』の監督でもあるロバート・クローズの作品。即ち、ジムとクローズにとってタッグ3回目となる作品である。しかし、今回の主役はジムでもブルース・リーでもなく、ジョー・ドン・ベイカー。前年度に『ウォーキング・トール』を当て注目を集めた俳優である。が、私とても正直な人間なので正直に書きますが、少し太り気味のいまいち魅力に欠ける中年である。私だったらこの人に何されても(頭ポンポンとか壁ドンとかいうキュンテク)絶対に恋に落ちない自信ある!という感じの男性。しかし、演技はジムに比べるとしっかりとした個性派俳優である。

タイトルの『黄金の針』とは、昔から伝わる銅像と針治療の針。正式には「エクスタシーを誘う黄金の針」で、冒頭ではとてもエロさを煽っていたが、実際にはエロくなくその黄金の針を打たれると、歩けなかった人が歩けたりする魔法の針なのです。となると、悪ーーーーーい奴らがそれを巡って戦い始める。という分かりやすいお話です。簡単に書くと。

ジムは今回はその主役のお友達役。この映画は前半と後半が香港で撮影されているのだけど、ジムはそれには参加せず、中盤のLAが舞台の所だけに登場。残念ながら、あのジムの華麗なアクションもほどほどだ。ジムもだが、あの『ロッキー』シリーズのミッキー役で知られるバージェス・メレディスも出ている。『ロッキー3』で私をボロボロに泣かせたミッキーがまさかの悪ーーーーーい人役。しかもお金持ち。と、キャスティングが豪華。ヒロイン役のエリザベス・アシュレイも相当綺麗。いい雰囲気出ていた。

けど、やっぱり肝心なアクションがぁああ... 世界のいじめっ子対象を象徴するかのような、アメリカのパワーを感じるジョー・ドン・ベイカーだけれど、基本がたぶん無いのでアクションに上手さを感じないんだよね。同じパワー系でも超人ハルクみたいな強さを感じない。ジョー・ドン・ベイカーが机を渡り歩くシーンがあって、歩くだけでつまらない。同じ小太り系のサモ・ハン・キンポーは『イップ・マン』の中で同じ机のシーンがあったけれど、歩くだけで机が壊れるんじゃないかというドキドキとその上でアクション見せてくれた面白さがあったのに!っていうアクションへの本気度の違いね。あとクライマックスは町の大勢の人に追いかけられて、何ていうかみんなが親しみを込めて集まってくる『ロッキー』の名物シーンの逆な状態で、でも絵的には何か『ロッキー』ぽくなっているんだけど、走る姿も様になっていないんだよね。演技は上手いジョー・ドン・ベイカーの良さを引き出してないのが気の毒だった。これジム・ケリーが主役だったら... いやブルース・リーが主役だったら、今頃伝説になっていただろうね。脳内でジム・ケリーブルース・リーに置き換えると、全私が泣ける...

Golden Needles / 黄金の針 (1974)(3点:1559本目)
映画 黄金の針 - allcinema