未だ記憶に新しい2012年のロンドン・オリンピックの新体操で個人・団体共に金メダルに輝いたガブリエル・ダグラスの自伝映画!というか、原題ではギャビー・ダグラスなんですよね。うちの夫に言わせると黒人はガブリエルをギャビーなんて呼ばないよなーと毎回彼女の名前を聞くたびにほざいております。実際に彼女の家族はギャビーなんて呼ばずにブリー(Brie)と呼んでいるみたい。という事で、私もなんとなくギャビーという呼び名はイマイチ好きになれないので、ガブリエルと書いてます。ガブリエルでも間違いじゃないからね。
という訳で、ライフタイムというチャンネルで放映された。ライフタイムは真面目な感動作品を作る事が多いので、この作品も真面目な感動作なんだろうなーと思っていたが、その通りだった。なんていうか、私よりも年下の自伝映画では泣かない!と高を括っていたけれど、こんなおばちゃんを号泣させたわ!
1995年の大晦日に生まれたガブリエル・ダグラス。しかしその出産の時に母はもう少しで命を落とす所であった。そしてガブリエル自身もメープルシロップ尿症である事が分かる。4人兄弟の末っ子であった。しかもガブリエルが生まれた頃、両親は仕事を見つける事に必死であった。家が無くて車で寝る事すらあった。そういう状況下で両親は上手く行かなかった。ガブリエルの母(レジーナ・キング)は1人で4人を育てる事になる。ヴァージニア州にて、クレジットの回収の電話の仕事を見つけた。家計は相変わらず苦しかった。そんな頃、ガブリエルの姉がガブリエルの身体能力に気づく。母は体操クラブに入れる余裕などなかったが、姉のプッシュもあって、ガブリエルをクラブに入れる。そこで頭角を現すガブリエル。大会に出場してもいい成績が残せるようになる。しかし母の病気が発覚し、家計は更に酷くなる。姉2人は自分たちはスポーツを諦めるから、ガブリエルを続けさせてあげてとガブリエルは姉たちの助けで続ける。2008年北京オリンピックをTVで観ていたガブリエル。そこで金メダルを獲得したのがショーン・ジョンソン。彼女のコーチはリャン・チョウ。自分もリャンからトレーニングを受けたいという気持ちを募らせていた。1人でもいいから、リャンの居るアイオワに行きたいと頑固になっていくガブリエル。しかし母にはそんなお金もなく...
と、やっぱり勝負師は頑固!頑固なガブリエルが可愛い。というか、あそこまでじゃないと、オリンピックなんていう舞台には立てないのよね。もちろん努力もする。そして失敗もある。涙もある。まあ普通のど根性スポ根映画。普通でシンプルなんだけど、面白いんだなー。私が号泣したのは、お姉ちゃん達が自分たちのスポーツを諦める所。お、お姉ちゃん...(´・ω・`)。しかもこのお姉ちゃん、別のシーンでも最高なアシストしていたりする。お姉ちゃんたちの優しさに釘付けになりました!お兄ちゃんと仲良すぎ!
お母さん役にレジーナ・キング。子役からTVで活躍していた女優さんなので「Boyz N The Hood / ボーイズ’ン・ザ・フッド (1991)」や「Enemy of the State / エネミー・オブ・アメリカ (1998)」までと活躍の場も幅広い。私の好きな女優の1・2を争う程好き!力強くも優しい、そして母だって悩むのよ!っていう所まで見せてくれ、今回も堅実な安定ぶり。主役のガブリエルを演じたイマニ・ハキムも頑固なガブリエルを熱演。彼女はTVシリーズ「Everybody Hates Chris」というクリス・ロックの中学生時代を描いた番組で、クリスの妹役だった子。その役が、ビリー・オーシャンが大好きで、ムーンウォークはビリー・オーシャンのものだと信じきっている子なの。面白かったんだよねー。今回は鋭い勝負師の目を見せていますよ。このTV映画はガブリエル本人とお母さんが製作総指揮も務めております。
(4.25点/5点満点中:4/18/14:DVDにて鑑賞)