A Mother's Love / 日本未公開 (2011) 1001本目
母の日の次の日に見ました。私自身が、母の日に母って凄いな!大きいな!!と思った出来事がありまして...「ままーーーん!」と思いっきり脳内でお母さんに甘えているベストタイミングの時に見ました。
監督はインディペンデンスで映画を作っているティム・アレクサンダー。「Diary of a Tired Black Man / 日本未公開 (2008)」は、タイラー・ペリーの作品を文字っていたけれど、作品自体はタイラー・ペリーとは一線を画す作品だった。逆にタイラー・ペリーへのアンサー映画的でもあったと思う。逆にそんな個性的な所がインディペンデンスらしいし、作品の出来はどうあれ面白い作品になっていた。でも今回は、まんまタイラー・ペリーなんですよね。この作品は元々ゴスペル舞台だったらしいという事で、そこまでタイラー・ペリーに似させている。失敗はあっても、人生はやり直せるぜ、ど根性!的な映画。物語は3世代の女性がメイン。お婆ちゃんはいつも聖書を読んでいるタイプで、何か問題にぶち当たると聖書に答えを求める。お母さんのレジーナはキャリアウーマンで、失敗を受け入れないタイプ。仕事を優先させるため、仕事はあるけど自分よりは稼ぎの悪い夫とは別居中。娘モニカはまだティーンだけど、両親の別居で完全に落ち込み、ドラッグ中毒。お婆ちゃんは孫のモニカには甘い。でもお母さんはモニカに厳しく、家にも入れさせてあげない程。
まあ一言で書いてしまえば、お婆ちゃんにとっては麻薬問題も就職問題や金銭問題、更には夫婦や家族の問題だって、聖書を読んで神を信じればすべて解決出来ちゃうわよ!って事です。この映画の核心はタイトルの「母の愛」じゃなかったの??って感じですわ。でも多くの(つまり全てのじゃないけどという事)黒人家庭にとっては、やっぱり聖書に基づいての「愛」や「許し」が当たり前であり、それらが彼等の性格を形成しているのだから、しょうがないのもあるけれど... でも肝心の「母の愛」は感じられなかったかな。レジーナの考えが変わってしまったのも唐突で、それは前々から口うるさく話していたレジーナの母であるお婆ちゃんの愛ではなかったもんね。
うちの母の方がこの映画の母親達よりも愛はあるぜって思ってしまいました。もちろん、私の母だからという贔屓はありますが、本当の母の愛ってこの映画で描かれていたよりも、もっともっと大きいし深いですわよ。それに、もうタイラー・ペリーの真似はいいです。勘弁してください!
(2.75点/5点満点中:5/14/12:DVDにて鑑賞)