今日丁度ニュースになっていましたが、田中マー君が聞き取れないという「Four」がタイトルの映画。タイトルそのまま4人が交差していくドラマ。舞台も「4」というか、7月4日のアメリカの独立記念日。特にアメリカのどこと特定している訳じゃなく、郊外のどこにでもあるような町。元々は舞台劇で、今回はそれの映画化。何ていうか、ウェンデル・ピアースが好きなんですよ。「Waiting to Exhale / ため息つかせて (1995)」の時に知りまして、その映画ではレイラ・ロションを相手にベッドでの情けない2分男でしたけど、何か憎めないというか、愛らしいというか... ドウボーイのような、テディベアみたいなような... たんなるデブじゃなくて、愛くるしいデブなんだよね。でも今は演技派として、大活躍中。ピアースの地元であるニュー・オリンズが舞台のTVシリーズ「Treme」は話題になった。そんなウェンデル・ピアースがとんでもない父親を演じているインディペンデンスのドラマです!
という事でアメリカ独立記念日、白人の高校生の男の子ジューン(エモリー・コーエン)のお家ではお庭で仲良くBBQをしていた。でもジューンは全くのる気がない。どこか上の空。お母さんが話しかけてくるけど「夜は花火を見に行くよ」と言い残し、そのまま出かけた。着いた所が公衆電話がある駐車場。そこでひたすら待つ。一方、お家で電話中なのが、ジューンと同じ年くらいの黒人の女の子アビゲイル(アジャ・ナオミ・キング)。デクスター(E.J.・ボニーラ)という、プエルトリコと黒人のミックスの男の子と話している。どこかに行こうと言われるが、アビゲイルは家を出れないと断る。アビゲイルは父ジョー(ウェンデル・ピアース)が出張中なので、病気の母の面倒をみないとならなかったのだった。そして夜になった所で、一台の車がジューンの元にやってきた。なんとジョーだった。2人は何気ない会話をして、映画にいく事になった。映画館でアビゲイルに電話するジョー。アビゲイルは「なんだか昔良く独立記念日に行っていた映画館のような騒がしさね」と電話で話すアビゲイル。何か不思議な胸騒ぎ。ボストンに出張に行っている筈なのに... アビゲイルはデクスターに電話を掛けなおし、やっぱり出かける事にしたのだったが...
つまりは、ゲイなんです。所謂ダウンロウな隠しているゲイ。お母さんが病気なのは、完全にジョーが隠れゲイなのを知っているからなんですね。でも微妙な感じでうまく誤魔化して父と娘の関係は良好。疑いの余地もない。でもそれがこの映画で壊れていくか...というと、そうでもない。最後も微妙な感じで終わります。あのまま微妙な形で親子関係を続けていく感じで終わります。だから微妙なんですよね。って、微妙を何回使いましたか?とにかく微妙なんです!最後がスッキリしない。私は最後がスッキリしている映画が好きなので、この映画は微妙です。途中がダメでも最後が決まっている映画が好きなんですー!この映画は途中までは物凄く面白かったのに!!ラブシーンも大胆。生々しい。アビゲイルとデクスターのラブシーンもそうだし、ジューンとジョーのラブシーンも生々しい。その後のジューンとアビゲイルが共に無口になってしまうのも、生々しい。アビゲイルは頭が良いんですよね。デクスターは高校時代にはバスケットのスター選手、今はドラッグとかやって落ちぶれている。彼には未来が見えない。だから彼とのセックスも、別に未来を見据えたものじゃない。ただ単に寂しかっただけ。だから終わった後の会話なんて意味ない。だけどデクスターは「俺はバカじゃない。お前の本音を言わせてみせる」とウルサイ。アビゲイルは本音が言えないだけなのに。
お父さんはあのままダウンロウで通すぽい最後。きっとジューンも隠したままであろう最後。アビゲイルは頭良いから感づいている筈で...というか、あの携帯の時点で分かった筈で...そうなると、やっぱり微妙なんだよね。あの後何もない訳がない!その後のドラマが見たかったー。
(3.5点/5点満点中:2/24/14:DVDにて鑑賞)