音楽評論家で映画監督でもあるネルソン・ジョージが、キックスターターでお金を集めて作ったファンクのドキュメンタリー。他の作品を先に見ているんだけど、こちらをどーしても先に紹介したい!させてください!
ネルソン・ジョージは、ジョージ・クリントンやブーツィー・コリンズ、ディアンジェロ、バーニー・ウォーレル、エムトゥーメイ、マーカス・ミラー、ナイル・ロジャース、マイクD(ビースティ・ボーイズ)、Dam Funk、クエストラブ(はナレーションも)、シーラE、ショックG(デジタル・アンダーグラウンド)等々、そしてそしてそして...なんとスライ・ストーンにまでインタビューしている!!彼らが直接語るファンクの歴史。どこからファンクは派生したのか?から遡り、ジェームス・ブラウンの登場から、P-ファンク、スライ・ストーン、オハイオのファンク事情、アース・ウィンド・アンド・ファイアー、プリンス、ラップでのサンプルとしてのファンク、そしてディアンジェロやDam Funkの登場まで... マイケル・エリック・ダイソンのような学者たちやプリンスの元マネージャーも登場しますが、大体はファンクのミュージシャン本人達が語っていくのが良かった。何しろ自分達で語るので、分かりやすい!確かエムトゥーメイだったと思うけど、EW&Fの時に「EW&Fがビル・コズビーで、パーラメントはリチャード・プライヤーなんだ!」と言っていたのは、私にはとーーーーーーーーっても分かりやすく、すんなりと理解出来たし、納得!確かに!!プライヤーは神様でむき出しでしたから。
スライ・ストーンは本当に心配していた。声はガラガラで聞き取りにくかったけど、話す内容は割としっかりしていたので安心した!笑顔も沢山あった。ジョージ・クリントンも喉が潰れていた感じ。2人共に70代に突入してもライブやるもんね。スライは一時期あれだったけど、2人共に凄い!!62歳のブーツィー・コリンズはまだまだ若い!と思わせる2人の凄さね。そしてそのブーツィーね。彼のライブの時にも感動したけど、本当にショーマン!サービス精神が半端ない!!客席に下りてきて、ほぼ全員と愛のあるハグ大会。あの感じは今までに体験した事の無い愛を感じた。その片鱗がこの映画でも見れる。ジェームス・ブラウンがブーツィーに言った事を話す時に、そっくりなモノマネを披露してくれる。もうそこにJBが居るかのようだった。そしてその語った内容も泣ける。「俺みたいなとんでもない奴(Knucklehead)の面倒を見てくれたパーフェクトな父親像さ」と思い出を語ってくれる。愛の一杯詰まった人だなーって、また思う。そして、ディアンジェロね。今回見れて、本当に安心した!スライと同じく一時期はどうなるものかと、心配した。クエストラブとのライブ映像はまだお腹は太っていたけれど、インタビューの時にはそこまで太っているのを感じなかった。むしろ、だいぶ戻った感じにまで思えた。あの伝説の「Untitled」のビデオの時までには、もちろん戻ってないけれど、心配するほど病的じゃなかった。しかも、その話す姿はとってもクリーンで普通のファンク好きの兄ちゃんっていう感じ。しかも大好きな事に話が及ぶと、目をキラキラさせて語っていたのが本当に嬉しかった!これからもファンクは安泰です!!
ネルソン・ジョージなので、期待するほどディープにファンクの歴史を掘り下げている訳ではないけれど、やっぱりこの面々に話をさせる事が出来るのは凄いなーと思う。ジョージ・クリントンとブーツィーは、他でもちゃんと出てくれるだろうけど、スライ・ストーンとディアンジェロはね、さすが。
この映画で面白かったのがジョージ・クリントンがプリンスの「パープル・レイン」を語った所!御大はあの曲の事を「あいつのパープル・レインー、パープル・レーインーー♪っていうのは、カントリー&ウエスタン、シェ×ト アズ・ヘルだろ!」と言ったシーン。もちろんその後、「けどな...」とあの曲が如何に素晴らしいか語ってますよ!!んーーーーーーん!!やっぱりファンク最高!
(4.5点/5点満点中:2/4/14:TV放映にて鑑賞)