ちょっと恋愛バカになっている時に見ました。やっとあれを見たんですよ。「ヒマラヤ杉に降る雪」。10代の頃にイーサン・ホークにハマってたんですよ。「恋人までの距離」までは、日本で上映分は、それこそ劇場で全て見るくらいハマってました。「クイズ・ショウ」だって、イーサンのカメオ出演見る為に行ったくらいよ。で、「ヒマラヤ杉..」の頃は、ちょうど子育てで忙しかったので、ずっと見てなかった。でもイーサンが日本人との恋愛してるなんて、ドキドキするじゃないですかー。で、やっと見たのですよ。そしたら案の定、ドキドキしちゃって、胸がキュンキュンしちゃって... ブラックムービーでこんな映画無かったけ?と思っていたら、これがあんまり無いんだよねー。胸がキュンとするような淡い初恋を描いたブラックムービーって少ない。唯一見つけたのが、これと「The Wood / ソウル・メイト (1999)」位ですわよ。で、とり合えずこちらを見ました。こっちの方が恋愛色が強いので、あの時の脳内恋愛バカの私にはピッタリじゃないかと...ピッタリでしたね。
ちなみにこの映画は黒人専門チャンネルBETが選ぶここ25年間のベスト映画25作品で、なんと3位に輝いている作品なのです。映画的には「ソウル・メイト」の方が好きだけど、恋愛映画ではこちらの方が好き。同じようにノスタルジックで、同じLAが舞台。80年代に10代だった子達が主役。なので80年代の音楽も楽しめて、当時の雰囲気も味わえる。「ソウル・メイト」は割りと普通の一般家庭なんだけど、こちらの作品はオマー・エプス演じたクインシーのパパ(しかもあのデニス・ヘイスバート)は、NBAのプロのバスケットボール選手。相手役モニカを演じたサナー・レイサンのパパ(あのモー・マネーのトム事、ハリー・J・レニックス)は銀行員。黒人の中産階級家庭というか、NBAの選手だったら上流だね。でもパパはクリッパーズなんだよね。サンディエゴ・クリッパーズというサンディエゴ時代のクリッパーズ。そんな彼等の家は隣同士で、ボールドウィン・ヒルズにある。と言っても日本人には馴染みが薄い。LAというと、日本人に馴染みがあるのはビバリーヒルズかサンタモニカ... 黒人の歴史をかじっている人なら、ワッツやサウスセントラルにイングルウッドまでは出るでしょう... ボールドウィン・ヒルズは黒人のビバリーヒルズと言われている地区で、この映画のように成功を納めた黒人が多く住む地域。イングルウッドの北側で、サンタモニカの近く。BETがこの地区に住む高校生達のリアリティショーまで放映していたほど(キャストの1人は有名女優の息子)。
という所で繰り広げられる初恋から描いている作品。英語の原題通りで、恋とバスケットボールが描かれているのです。この2つの絡め方がいいよね。映画もバスケット同様に4クォーター制。1クォーター目が、モニカがクインシーの隣に引っ越してくる所、2人はすぐに付き合う事になるが、すぐに喧嘩。2クォーター目は2人が高校生になった頃。喧嘩はするけど、友達として仲がいい。クインシーの両親が喧嘩を始めると、モニカの所に行って、床に寝かしてもらう。で、恋に落ちる。この時のラブシーンが最高だよね。マクスウェルの「This Woman's worth」が最高!!この曲だけ時節が違うけどね。ドキドキ、胸キュンでテンションMAXですわ。
3クォーター目が2人共にバスケットの推薦でUSC(南カリフォルニア大学)に入る。ロサンジェルスの南、ワッツとかサウスセントラルにイングルウッドも、ボールドウィン・ヒルズもみんな...このUSCが好きなのです。この地域の子達で、スポーツやる子、特にフットボールとバスケットやる子はUSCに憧れている筈。バスケならUSCに入って、その後にレイカーズに入るのが夢な子が多い。マスターPの子供ロメオなんて、ニューオリンズ出身なのに、USC入ったよね。この時のラブシーンも良いよねー。バスケのワン・オン・ワンをやりながら脱いでいくんですが、クインシーはホームコートアドバンテージなんですわ!!笑ったけど、これまた胸がキュンとなる。
4クォーター目がお互いにプロになった頃。まあ色々あったよねという事ですよ。で、ラストのクインシーの言葉が最高!!「ダブルか全部無しか」。バスケ選手としての勝負への賭けですよ。でも男として、ダブルの2倍にもしちゃいますよってな訳ですよ。それまで割りと変な事でイジイジしたりと、ちっちゃい男だったからねー。
これは是非「ソウル・メイト」と合わせて見てもらいたい作品。「ソウル・メイト」のラストが... なんだよね。被る。この映画のお陰で、主演のオマー・エプスとサナー・レイサンが付き合ってたものね。そりゃー、そうなるわよ!って映画見ていても思います。でも、映画と同じで??オマーはサナーの前の彼女であるトータルのキーシャに戻り結婚した訳ですわ。映画は完全に女性から見た恋愛模様。女の子が一途に描かれている。でもオマーのその後を見ると、女性達の恋愛思想や恋愛観って間違ってないんでしょうねと思ったりしました。
アメリカの青春恋愛映画にありがちな、隣の家でなぜか男の子と女の子の部屋がちょうど向かいあってる設定って、マジ憧れるわー。アメリカだとちょうどいい微妙な距離なのよね。日本だと、かなり分かりすぎちゃう位距離が近すぎなのよね。
とまあ、脳内恋愛バカ中だった私にピッタリでした。ドキドキ胸キュンをありがとう。そしてご馳走様。
(5点満点:Unknown、4/18/12:DVDにて鑑賞)