Cast >> 2Mex, Busdriver, Brian Cross, Nga Fsh, Ellay Khule, Lucas MacFadden, Medusa, Myka Nyne, Mear One, Riddlore, Abstract Rude, Charles Stewart, Garth Trinidad
Director >> Ava DuVernay
Writer >> Ava DuVernay
Producer >> Ava DuVernay, Spencer Averick, Isaac Klotz
Genre >> Documentary
Country >> USA
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> N/A Direct >> 5 Music >> 5
Express yourself on mic
1992年、ロサンジェルスのサウスセントラルにあったのが「グッドライフ・カフェ」だった。そこでのオープンマイクはその地域の若者達の社会現象となり、彼らの夢を実現する場所でもあった。そこで活躍してきた者達が当時を振り返る。
メディアによるロサンジェルスのラップへの表現の仕方が「ギャングスタ・ラップ」という一方的な表現の乏しい描写に、当時何かしっくりこない気持ちをずっと抱えて、その記事を読んでいた。確かにN.W.Aをはじめとするアーティスト達はギャングスタのイメージが強かった。しかしこの映画は私が長年持っていたもやもやを一気に解消してくれた。このドキュメンタリーの舞台になるのが、「グッドライフ・カフェ」。そこは90年代にして、オーガニックの食品を出したりする所だった。オーナーの息子がヒップホップのオープニングマイク(素人参加)をやったらどうかと提案した。そこでのルールは細かくあって、カスワードはダメ、ガムはダメ、壁の絵画に寄りかかってはダメと面倒くさい。しかしその中で若者達が自分の才能を開花させていく。メディアがレッテルを貼った「ギャングスタ・ラップ」とは全然違う独自の現象を作り出していく。でも彼らは注目され評価されながらも、爆発的な人気を勝ち取る事は出来なかった。それを自分達が語っていく。観客を思わず感傷的にさせてしまうだろう。
確かにメインストリームで活躍するヒップホップアーティストには活躍するなりの才能という理由があると思う。でもヒップホップを支えて面白い物で魅力的な物にしているのは、こういう表現力が無限で夢中マイクに向かっている彼らだと切に感じた。
(9/1/10:DVDにて鑑賞)