主演がジェイミー・フォックスとジェラルド・バトラーなので、てっきり日本で公開が控えていると思っていたのですが、まだ決まってないのですね??(決まっていたら教えてください)メジャーなスタジオじゃなくて、小さなスタジオが製作だからですかね??後からこっそりDVDとかでレンタル開始になるのかな??
何となく、おすぎがナレーションのCMが頭に浮かんでしまいました。って書くと、一部の方々には面白くない映画のように思えてしまうかもしれませんが、そんな事はありません。十分に見ごたえのあるスリラー作品です。まあー、何がいいって、ジェイミー・フォックスとジェラルド・バトラーの男対決っ!監督はF・ゲイリー・グレイ。「The Negotiator / 交渉人 (1998)」ではサミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーを対決させていた人です。今回もいい感じで男同士を対決させております。これがカッコいいんだー。もうどっちが悪役で善人なのか分からない感じ。そこの崩し方がカッコいいんですっ!あら、やだ!ちょっと私ったらおすぎ口調かしら??
もうね、どっちが善人で悪役でもいいんです。とにかく結末が早く知りたい。そんな感じです。「猟奇的な彼女」ならぬ...「猟奇的なパパ」になっていくのもいいです。最後の最後まで目が話せないっ!あら、またおすぎが出てきた。いやでも本当に最後の1分まで分からず、最後に「ああー、なるほどね。上手い!」となります。でも、最後の感じは前の会話からもっと燃えるのでは??とも思ってしまいましたが... でもメイキングで見ると、セットではなくて実際にある場所を使っているので、実際に燃やす訳にもいかずに、あのような形になったようですね。
映画の視覚的な部分もドキドキするのですが、その内容もドキドキです。実際にアメリカで生活するとしたら、私達もあのように法律に翻弄されて被害者なのにさらに被害者になるかもしれない。法律の取引って恐ろしい。「American Violet / 日本未公開 (2009)」でもその恐ろしさを描いていたけれど、今回のも酷い。罪の投げ合いですな。法律は被害者を守るものじゃなくなっているんですね。残念ながら。DVDのボーナス映像では、実際の弁護士や検察官などが話しているのもありました。実際に、こういう取引は当たり前のように行われているとの事。また目撃者ではあるけれど、被害者である場合、その時の目撃情報はあまり裁判では反映されないらしい。それは被害者であるが故、極度の精神的な苦痛を感じているため、その時の視覚記憶は曖昧になるとの事。勉強になる。
元々はジェラルド・バトラーがジェイミー・フォックスが演じたニック役を演じる予定だったそう。でもバトラーが別の役をやった事で上手くはまりましたね。どんどん変わっていく。時には情けなく、時にはカッコよく。またジェイミー・フォックスも元はコメディアンだったなんて事を忘れてしまう程。本当に多彩。
それにしてもF・ゲイリー・グレイのキャリアは面白い。アウトキャストとかアイス・キューブとかTLCのミュージックビデオ監督して、その後に「Friday / friday (1995)」なんか作って黒人の兄ちゃん達のカルト人気を集めておいて、「Set It Off / SET IT OFF (1996)」では女子を泣かせておいて、ゴリゴリの黒人監督だなって思わせておいて、「交渉人」辺りから上手くキャリアをシフトチェンジ。黒人監督という枠にはまっていないのが良いですね。最近はそういう監督が多くなってきた。
全米が涙っ!(おすぎ)...は嘘ですが... かなりドキドキが止まらない作品であるとは思います。
(4.5点/5点満点中:DVDにてドキドキ鑑賞)