Obsessed / 日本未公開 (2009) 614本目
愛おしい残念な映画だね。ダメだから惹かれてしまうのかな?ダメ男or女だけど憎めない人って居ますよね?そんな感じの映画。サスペンススリラー映画としては、もう3流。でもだからってネチネチと文句が言いたくなるような映画でもないんだな。良いところは沢山あるんだな。ラストなんて大爆笑ですよ。でもこれは真面目にやったからこそ大爆笑なんですよね。これがパロディ映画とかコメディだったら、やっぱり3流なのよね。難しい所を通り抜けた笑える作品ではあります。
馬鹿にはしてないよ。本当に面白いと思いました。色んな意味でね。感想にも書いたけれど、男性がセクシャルハラスメントの犠牲者になるのは本当に興味深い。出来る男だったら、映画のあれよりももうちょっと軽め位の事はありそう。女性の中にもああいう風に地位とかお金とかに弱い人も居るのも事実だし。あんな美人が優しさに弱いかどうかは分からないけれど、意外と居るかもしれないし。人なんて本気で付き合ってみないと分からない事だらけですよ。そういう意味で主人公のイドリス・エルバの置かれた立場というのが興味深かったですね。彼の過去や男友達のプレッシャー等...セクシャルハラスメントという物を今一度考えるのにこの映画は面白い題材となったと思います。女性でも男性でもクレイジーな程に手に入れないと済まない人っていうのも居ますものね。私も妄想族の1人ですが、妄想の世界で満足してしまいます。それじゃ済まない人っていうのも居るんですよね。まあ独りよがりのドラマ人間は沢山居ると思います。この映画での場合は、加害者が綺麗な人なので余計に自分でも手に入ると思ったのかもしれません。手に入らないと分かった時に固執してしまう。まあアメリカ人は自信家と自惚れ屋が多いですからねー。余計かもしれませんね。でも笑っちゃうのが、その加害者の美しい女性の手が、日本の悪い奴等と同じ手を使う事!大学のパーティサークルのノリかよ!と、ツッコミたくなります。
一番笑ってしまうのが最後の女性同士のキャットファイトですね。台詞も笑ってしまいます。ムチムチのビヨンセが、ピチピチのシャツとベストとスリムジーンズにヒールのブーツで対決するんですが、これがポロリするんじゃないかと...いやポロリしたら、パム・グリア嬢並の伝説になれるぜ!と思いながら食い入るように見てしまったんですが、さすが歌姫ですね。ポロリは無しでした。でもこの監督上手いね。ポロリするんじゃないか?という期待の角度のショットが沢山ありました。絶妙でした。
悪役を演じた白人の女性も良いですね。もうあのキャラクターは、世界中の女性達が全力で嫌える最強の女よ。同情なんてしなくても済む。トコトン嫌えますわ。だから最後が気持ち良い!
ま、良くも悪くもビヨちゃんの映画なんですね。ラストはやっぱりビヨンセの曲で締めくくり。ビヨンセが所属するソニー系列のスクリーン・ジェムス制作なので当たり前の事かもしれませんけど... あ、でもマジック・ジョンソンがプロデュースに絡んでいるらしく、それにはちょっと驚き。
感想はこちら。
(3.5点/5点満点中:DVDにて鑑賞)