Cast >> Ben Crowley (Nick Wade), Ken Leung (Lincoln Ma), Anthony Mackie (K-Luv), Kathy Baker (Cleo Wade), Jim Brown (Don Strickland) ...
Director >> Spike Lee
Writer >> Alex Tse
Producer >> Spike Lee, Alex Tse
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 4 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
You can go anywhere but SFC
港町で繁栄したサンフランシスコ。70年代前半までは海軍の基地で栄えたハンターズ・ポイントも、海軍が去った後は労働に溢れゲトーと化している。中国から船でやってきた多くの移民の窓口となったチャイナタウンも今は中国マフィアが蔓延っている。90年代には新たな資産家が住み着き、以前から住んでいた人達が追い出されつつあるミッション・ディストリクト。3つの異なった町の片隅でそれぞれに生活していた黒人のキース(アンソニー・マッキー)、中国系のリンカーン(ケン・レオン)、白人のニック(ベン・クロウリー)の3人だった。町のどこかで彼等はすれ違う...
人々はどこにでも行ける。当たり前の事だ。日本からだってこの舞台となったサンフランシスコには簡単に行ける。しかし町にはそれぞれの顔と力がある。そのそれぞれの顔と力はサンフランシスコという大きな都市に飲み込まれているが、地区や町としてはそれぞれに力を持っている。普段は交わる事もないが、ふとしたきっかけで交わっていく事もある。そんな時に力が衝突する。普段はマイノリティと言われ弱い存在でもあるが、その地区や町で巨大な力を持ち、マジョリティに力の暴力や言葉の暴力で反逆する人達。逆にコミュニティ内のボスに影で反逆する者、自分の慣れたコミュニティを離れる必要があって戸惑う者。あまり裏の道...ヤクザな世界、そしてニューヨーク以外の町を描いてこなかったスパイク・リー監督にしては珍しい設定だった。そして元々はTVシリーズ化する予定だったので、ラストが駆け足で結果は見えてこないのが残念だが、サンフランシスコの町の歴史と共にそこの人々が見えてくる作品ではあった。
この映画のタイトルにもなっているSucker Free Cityという世間知らずが住めない町というニックネームを持つサンフランシスコ。頭の切れる人が勝ちだという図式がスパイク・リーの生々しい演出ではっきりと見えてくる。
(6/19/09:DVDにて鑑賞)