先日、ミシェル・オバマの祖先が分かったという事で発表されてましたね。ヘンリー・ルイス・ゲイツ・ジュニアの「African American Lives」を見て以来、ルーツについて興味深々なので、この記事は読み応えありました。
ジム・ロビンソンというのがミシェルの高祖父。およそ1850年に奴隷として生まれ、南北戦争までは奴隷としてサウスカロライナ州の米のプランテーションに居た。南北戦争後もそこに留まり、シェアクロッパー(小作人)として働き、妻のルイーザーと子供達と共に住んでいたという。今でもそこのプランテーションにあった奴隷小屋のいくつが残っている。写真。
1880年の国勢調査ではジム・ロビンソンは読み書きが出来なかった。しかしジム・ロビンソン以降の子孫達は皆教育を受け読み書きが出来るようになっている。ジムはいつ亡くなったか分からないが、地元の歴史家によれば、墓石の無い奴隷の共同墓に眠っている事だろうとの事。
ミシェルの曽祖父でジムの息子のフレイザー・ロビンソンは1884年に生まれ、16歳までは地元の家族の家の小間使いとして働いていた。フレイザーも国勢調査によるとティーンの頃は読み書きが出来なかったが、その後に自分の子供が生まれた頃には読み書きが出来るようになっていたという。大人になってから製材所や靴修理、新聞勧誘等の仕事をしていた。第1次世界大戦の時に軍に入ろうとしたが、右腕が無かった事で却下されている。6人の子供を授かり、とても頭のよい家族だったと地元の人達は語っている。子供達は父の持ってきた新聞を読んでいたという。
フレイザーの長男がフレイザー・ロビンソン・ジュニア。ミシェルの祖父。1912年に生まれている。1930年の国勢調査では18歳のフレイザー・ジュニアは高校を卒業し、製材所で働いていた。ジョージタウンの経済が破綻した時にフレイザー・ジュニアは北のシカゴに移動した。そこでラヴァーン・ジョンソンに出会って結婚している。
そしてミシェルの父フレイザー・ロビンソン・3世が1935年に生まれた。フレイザー・ジュニアとラヴァーンは、リタイア後にサウスカロライナのジョージタウンに戻っている。そこではBethel AME教会に所属。ミシェルはキャンペーン中の1月にその教会に出向いて演説している。少なくとも30人のジム・ロビンソンの子孫がその演説を聞いたと言う...
Michelle Obama's family tree has roots in a Carolina slave plantation - Chicago Tribune
HBOで放送された「ジョン・アダムス」の中の1シーン。奴隷達がホワイトハウスを建設している場面。
ここまで長かったけれど、来たな...