The Girl in Room 20 / 日本未公開 (1946) 17本目
今度はスペンサー・ウィリアムスが監督の作品です。オスカー・ミショーよりもちょっと遅れて40年代から活躍した俳優であり監督。俳優としてもよりも監督としての方が断然に好き。俳優としては物議を呼んだ「Amos N Andy」にタイトルのアンディ役で出ていた事でも有名です。監督としてデビューした「The Blood of Jesus / 日本未公開 (1941)」は、1991年に国立フィルム登録済み。この時代で、南部を舞台に映画を撮る事の多かった方でもあります。下の感想に書かれている作品もですが、なぜか黒人監督達は南部の中産家庭を描く事が多かったみたいですね(Blood of...は中産家庭じゃありません)。で、ニューヨークが舞台になると下宿が舞台になる事が多い。みんなが憧れて押しかけたニューヨーク。大きな夢を抱いていたと思う。スペンサー・ウィリアムスもその1人だったに違いない。この映画の主人公の女性と、ウィリアムスの実体験は重なる部分も多いのかも??だからこそ、彼は南部を舞台に映画を作る事が多かったのかも?と思う。でもだからと言って、都会を悪者にしない。悪い者達もいるけれど、いい人達だって沢山居る。確かにこの映画のラストはアメリカンドリームの中でも最大級の夢ではあるけれど、中々面白い終わり方ではあると思う。アメリカンドリームは割りと近くに存在していたりして... ま、この主人公はたまたま(というか必然的に?)テキサス出身だったりして。スペンサー・ウィリアムスが演じる都会の男性が、主人公が田舎育ちのいい女性のままで居て欲しいと思っている。ここは、ひょっとしたらウィリアムス自身が南部出身者のままで居たかったという感情があったのかもしれないですね。
所で、主人公演じる女性が本当に歌が上手。きっと...というか絶対に吹き替えなしだったと思う。だって予算がないから、いちいち演じる人と歌う人を分けなかったと思う。しかも可愛い。この時代の主役の女性は今の時代見ると「え?」という人が多いが、彼女は本当に綺麗..というか可愛い感じ。また、スペンサー・ウィリアムスの映画に良く出演しているジュライ・ジョーンズが主人公の恋人役(IMDBは間違っている様子)。スペンサー・ウィリアムスにとってジュライ・ジョーンズは、バスタ・ライムスで言う所のスプリフ・スター、スパイク・リーにとってのジョン・タトゥーロだったのかも??
分かりやすいあらすじだし、理解するにも簡単だと思います。途中、リナ・ホーンやエラ・フィッツジェラルドの名前が出てくる。何かリナの名前を聞くと、そう昔の映画でもないんだなーなんて思ってしまいます。
感想はこちら。
(4.75点/5点満点中:DVDにて鑑賞)