スパイク・リーVSクリント・イーストウッド
この前、カンヌ映画祭に出席したスパイク・リーがクリント・イーストウッド監督の「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」に黒人兵士の姿がなかった事を批判した事はこの前にも書きました。さらに第2ラウンド、第3ラウンド目に突入です。
そのスパイクの批判コメントを聞いたイーストウッドはスパイクの批判を拒否して、二つの作品ではあの有名な海兵隊が旗を揚げる部分が重要で、ただ単にその時には歴史的に黒人兵士の姿がなかったとクリントは言う。さらに
「もしあそこで黒人の俳優を使っていたなら、みんなに俺はどうかしたのかと思われただろう。彼みたいな男は黙っているべきだ。」と反論した。
その発言に対してスパイク・リーは
「彼は俺の親父でもないし、俺たちはプランテーション(黒人が奴隷として使われていた南部の大農園)に居るわけじゃないんだ。彼は偉大な監督さ。彼は彼の映画を作る。俺は俺の映画を作るまでの事。『黙っておくべき』だって?クリント、それじゃ凄く怒っている年寄りみたいだ。もし彼が望むなら、硫黄島で戦った黒人兵士を集めるよ。彼等がどれだけの事をしたか話す事だって出来る。でっち上げじゃないんだ。俺は歴史を学んだからね。学生時代も歴史を学んだ。そしてハリウッドが今まで黒人兵士達の存在を削除してきた歴史も知ってるんだ。それに旗を持っていた中に黒人が居たとも言ってない。だけど、俺が言いたいのは硫黄島の戦いでも黒人兵士は重要な役割をしていた事を言いたかった。まるで俺が歴史を書き換えたみたいに言うなんて。自分の歴史を知ってるんだ。ただ俺なりの意見を言っただけ」と語った。
スパイクの言った言葉「彼は彼の映画を作る。俺は俺の映画を作る」ですね。だから、私も「私は私が好きな映画を見る」んじゃないかと?チョイスですよ。選択の自由。だから見ない選択もある。