グレゴリー・ハインズ主演の中で好きな作品と言えば、この映画か「タップ」かなー。
という訳で何度か見ているんですが、でもまたまた見てみました〜。
当時のハリウッドでの差別がよく分かる内容ですよね。NAACPのような団体等にプレッシャーを掛けられ、それは実際にやっている自分が良く分かっている事なのだけど、もちろん当時は彼等がそれをコントロール出来る訳でもなく... やらなかったら、職無しになるだけ。だからと言って他に出来る仕事もない... 誰にも負けない位のタップの才能があるにも関わらずに、なぜ映画やショーでは脇役等に甘んじないとならないのか?
考えると切なくなるんですが、たまたま見つけたYoutubeでの晩年のビル・”ボジャングルス”・ロビンソン本人の映像が、これまた映画と重ねて見ると切なさが増す。
上の映像を説明すると、冒頭でタップを踏んでいるのがボジャングルスではなく、17歳の若い新進タップダンサー。会場から現れたのがボジャングルス。そのボジャングルスが舞台上で若い17歳の子に色々なメッセージを話している。その一つが「舞台の上での事は何も話す事はない。けれど舞台を降りた後が大事な事なんだよ」。この映画を見た後だと、そのボジャングル本人のメッセージがより一層に重みを増すんです。ちなみにこの映像が最後の公共での姿になるそうだ。若いエンタテイナー達に自分の思いを託したんでしょうね。
そういえば、ボジャングルスが主人公の絵本もあるんです。子供のために前に買ったんですが、ボジャングルスが人々を喜ばすために踊っていたという絵本。うちの子供も好きで何度か宿題で使ってくれました。
Rap a Tap Tap: Here's Bojangles-Think of That (Coretta Scott King Illustrator Honor Books)
- 作者: Leo Dillon,Diane Dillon
- 出版社/メーカー: Blue Sky Pr
- 発売日: 2002/09/01
- メディア: ハードカバー
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映画ではラストでボジャングルスの有名な階段でのタップを、グレゴリー・ハインズが古い映像のボジャングルスと共に一寸の違いもないタップを披露しています。なんでもハインズとボジャングルスは利き足が違うので、同じようにタップを踏むのは難しいそう。感動する映像です。
また、新世代のセイビアン・グローバーが、ボジャングルスを脅かす若手として出演しているんですが、それが面白いんですよね。グローバーは体全体振り乱して魂でリズムを踏む。ハインズ...というか、ボジャングルスがのり移ったハインズは、上半身もしなやかで美しく笑顔でリズムを刻む。
あー、この作品何度見ても好きですー。
感想はこちら。
(4.75点/5点満点中:8/8/01:TVにて鑑賞、9/12/09:DVDにて鑑賞)