Cast >> Mario Van Peebles (Chilly D), Richard Fancy (Yves Malmaison), Melvin Van Peebles (The Inspector), Tab Thacker (I.Q.) ....
Director >> Melvin Van Peebles
Writer >> Mario Van Peebles
Producer >> Melvin Van Peebles
総合ポイント >> 4/5点満点
Contents >> 4 Performance >> 4 Direct >> 5 Music >> 4
Like Father, Like Son
チリD(マリオ・ヴァン・ピープルス)は、人気ラップグループ「ファンキー・フォー」のメインラッパーだった。ある日、チリDの命を狙う者に追いかけられて有名デザイナーのイヴが同じ場所で亡くなってしまい、小人の魔法使いにより、チリDの体でイヴが生き返り、チリDは衝撃を感じると、イヴのフェミニンな性格になってしまうのだった...
父親の存在が大きいと、逆に子供...取り分け息子はプレッシャーで大変じゃないかと常々思う。それが物語になっている映画も沢山ある位だ。近代ブラックムービーのリビングレジェンドであるメルヴィン・ヴァン・ピープルを父に持ちながらも、立派な政府の仕事を捨ててまで同じ業界に入ってきたマリオ・ヴァン・ピープルスは、度胸があって偉いと思う。ただ同じ業界に入るならば「七光り」なんて言葉がある位なんだから、些か簡単に他人は見える。マリオの場合は、いい意味で「七光り」を利用しているように思える。父親をいい意味でふんだんに使っているし、マリオは俳優としてもとっても恵まれた才能の持ち主。この映画で、2人の全く違った性格をコントロールしているのが、とっても面白い。
この映画の異様な雰囲気は、不思議と虜になる。メルヴィンらしいカルトチックな演出と、物語の面白さにドンドンとのめり込む。この作品への酷評が多いが、メルヴィンらしさを失わないこの作品には、絶対なる面白さがある事を忘れられている気がする。ラストのオチは、凡人には考えられない。
いつの間にか自分より背の高くなった息子に悔しさを覚える。息子にとって父はどうしても超えられない壁。そんな2人の絆作品。
(2/19/06:DVDにて観賞)