Beast / ビースト (2022) 1829本目
『Trois / 日本未公開 (2000)』から始まり、これまでサスペンスやコメディ映画を量産してきたウィル・パッカー製作による本格アドベンチャー・スリラー映画。パッカーとは、『The Gospel / ゴスペル (2005)』以来という長い付き合いになるイドリス・エルバが主演。サメパニック映画というか、ライオンパニック映画である。
南アフリカの夜。獣の鳴き声が聞こえるなか、銃を持って何かをしていた男たちが襲われた。夜が明け、ネイト(イドリス・エルバ)は、娘2人、メレディス(イヤナ・ハーレイ)とノラ(リア・ジェフリーズ)を連れて、亡き妻との思い出の場所にやってきた。迎えてくれたのは知人マーティン(シャールト・コプリー)。生物学者である彼の案内で、野生のライオンを見に行った。その帰りに立ち寄った村は、なぜか人影がなく、襲われたような跡があったが...
という、イドリス・エルバvsライオン。そこにたどり着くまでが長い訳ではないが、妻に先立たれた夫、そして娘たちとの埋められない距離感みたいなサブストーリーがあって、早くライオンとイドリスが見たぁああい!! ってなる。そして、そのサブストーリーもあって、娘たち&○○○○(念のため伏せる)を立てるためイドリスvsライオンが割りとスッキリしない感じは否めない。イドリスがライオンたちをボッコボコにする映画だと思っていたせいである。実はそうではない。
タイトルのビースト(獣)とは... こういった映画にありがちかもしれないが、侵略・略奪を繰り返し、自然界を平気で壊していく人間の方なのかもしれない。本当にありがちなのだけど。『ライオン・キング』もだが、やはりライオンには王の風格が似合う。心配ないさー、この世の中のことはー。
(3.25点/5点満点中:9/14/2022)