私もNBA&バスケットボール厨である。とはいえ、少し間が空く期間もあった。NBA&バスケットボール厨でも、色々ある。選手厨、チーム厨、スニーカー厨、(ビデオ)ゲーム厨、トレカ厨(最近減った)などなど。私の場合は選手、およびチーム厨であろう。単純にチームと選手を応援する人である。勝ち負け以外には全く興味がない。この映画はスニーカー厨。というか、特にバスケットが好きという訳でもない(バスケは遊び程度でやっているけど)。とにかくスニーカーに取りつかれている人々である。まあでも、今のアメリカの少年たちはみんなそう。べつに取りつかれている訳でもなく、「ジョーダン」を履かないと、自分の評価を保つ事が出来ないとすら思っている。「ジョーダン」履けば、女にモテる的な男の子らしい単純な思考だ。
しかしこの映画の主人公のブランドンにはジョーダンが無かった。母と2人でやっと暮らしているので、そんな余裕はない。ダッサい白い靴を履いている。親友のリコとアルバートは履いているのに... だから僕はモテないし、みんなにもイジメられる...と思ってしまっている。しかし彼の姿を見れば一目瞭然。イジメられてしまうのは、ジョーダン関係なく、みんなよりも小さい体であどけなさが残り過ぎているからだ。しかもエキセントリックなウィル・スミスの息子ジェイデン・スミス風。そりゃ、何となくイジメやすい。でも努力して何とかジョーダンを手に入れる。しかし...日が暮れる頃にはジョーダンを悪い奴らに取られてしまう。取り戻そうと躍起になるのだけど...という物語。もうとにかく、ブランドンの親友の2人が最高!滅茶苦茶いい子たち。ブランドンはそんな2人を巻き込んでしまうんですよねー。悪い子じゃないんだけど、そこがちょっと許せない。
親友のアルバートを演じたのが、なんとノートリアスBIGの息子クリストファー・ジョーダン・ウォレス。本当に良いキャラしていた。しかも童貞。絶対に友達になりたいタイプ。言う事は面白いし、そして友達思い。リコも同じく。この2人の台詞が面白いんですよねー。この映画ではもうとにかく2人が気に入った。良い奴!
そしてこの映画のもう一つの主役がオークランドとリッチモンドというベイエリア。監督はそのベイエリア出身。そして今やベイエリアと言えば、Ryan Coogler (ライアン・クーグラー)監督ですね!クーグラー監督とも旧知の仲だそうです。この映画のジャスティン・ティッピング監督は見た感じ黒人ではないですが、白人という訳でもなさそう。多分、少し何かが混じっていそうかな。そして面白い台詞を書いた脚本家は白人。なので、ラスト部分は正直ありえなーい!と思ってしまいますが、あれはあれで希望が描かれているので良いです。使用されている曲もライアン・クーグラー監督よろしく、ベイエリアが多めですがそうでもなかったりします。ただ、Mistah FABが面白い役で出てきて、主人公の人生変えちゃうのが良かった!
スニーカー厨でも、じゃなくても、楽しめる映画でした!
(4.25点/5点満点中)
Kicks / KICKS/キックス (2016)