Grudge Match / リベンジ・マッチ (2013) おまけ
ケビン・ハートの事だけね。なのでおまけ。スタローンとデ・ニーロ演じるボクサーのかつてのプロモーターの息子で、今回の試合を仕掛けたダンテ・スレート・ジュニアを演じた。しかし本当に最近のケビン・ハートは勢い付いている。出る映画出る映画がヒット。コメディアンにも時代があって、初期からレッド・フォックス、ディック・グレゴリー、ビル・コズビー、リチャード・プライヤー、エディ・マーフィ、マーティン・ローレンス、バーニー・マック、デイブ・シャペル... と大体10年周期でやってくる。エディ・マーフィを除くと大体みんな30歳前後にピークがやってくる。そして今は完全に34歳のケビン・ハートの時代。所が私はそれが気に食わなかったんだよねー。無理無理!って正直思ってましたよ。所が、ウィル・パッカーと組んでいる「Think Like A Man / 魔法の恋愛書 (2012)」当てて、いやー他にも人気の俳優出ているから...と思っていたら、アイス・キューブと出演した「Ride Along / ライド・アロング ~相棒見習い~ (2014)」まで当てた!アイス・キューブ兄貴も出ているしー!!と強がってみたけれど、「About Last Night / きのうの夜は… (2014)」まで当ててきた!!とさすがに認めざるを得ない。私、完敗であります!まあそんな所がスライ隊長に認められて、こんな大役貰ったんだと思います。けど、この映画自体の興行成績はイマイチでしたが...
157cmのケビン・ハートが口八丁手八丁で貫禄ある2人のスターの間に入るだけで面白い。なにせ台詞が苦手なスライ隊長と台詞は上手いけれど寡黙な役が似合うデ・ニーロの間にウルサいハートが入ると際立ちますね。そういうミスマッチな感じもスライ隊長は狙ったんでしょうね。さすが隊長!ケビン・ハートも自分の役割分かっているから、2人に加えアラン・アーキンまで引っ掻き回す!アーキンに「ジーザスどうだった?かっこよかった?」と聞いているのが面白い。これからは日本未公開になるであろう、彼の主演コメディが沢山作られるのは間違いないけれど、こういう風に日本でも公開されるような映画で名優のサポート役っていうのも増えてくれると嬉しいね。いちよう出ていた「ディス・イズ・ジ・エンド」では見せ場なかったし、この程度のサポートが好ましいね。
とは言え、この映画はかつてのロッキーとかつてのレイジング・ブルが対戦する事の面白さが最大!彼等の若い頃の写真は、完全にその2作品からの物だしね。アーキンが、スライ隊長に生卵飲ませたり、逆に肉を叩こうとして「汚い」って止めたり...完全に彼等のロッキーやレイジング・ブルを想像させるようなシーンも多かった!
しかし最近のロバート・デ・ニーロの引く演技は素晴らしいねー。「Last Vegas / ラスト・ベガス (2013)」の時もそうだったけれど、こう枯れた男の哀愁を見事に演じ切っているね。ここ最近のデ・ニーロは、私にとってはキレっキレ!やっぱりこの人凄いわー!!って思わせてくれる。いや、昔の70年代のスコセッシ時代のデ・ニーロも好きだけど、今のデ・ニーロも別の意味でキレっキレで好きです。この前日本で出ていたバラエティとか観たけど、それはとてもとても神経質そうで取っ付きにくい人だなーという印象だったけど、最近のデ・ニーロは映画ではハッチャけている...とまでは言わないけれど、力が抜けていい感じだ。スライ隊長もですけど。スライ隊長は、観客が楽しめるようなエンターテイメント性への追求が素晴らしいですよね。だからこそロッキーを蘇らせてくれた!
(4点/5点満点中:6/7/14:DVDにて鑑賞)