偉いねー、ラシダ・ジョーンズ。あのクインシー・ジョーンズの娘なのに、それで食い繋いでいこうとは思ってないんだね。私だったらクインシー・ジョーンズにおんぶにだっこで生きていくよ!だって、クインシー・ジョーンズ凄いもん。黒人エンターテイメント界では権力者。権力使って貰うよ。しかもさ、あのパリス・ヒルトンとかキム・カーダシアンと高校で同級生なのに、ああいう風にリアリティ番組とかで手軽にアホみたいに醜態さらしてお金稼ぎしてないのも好印象よね。何度も書くけど、私だったらそうする!だって楽だもん。でもラシダは違う!しかもハーバード大学を卒業している才女。それだけで関心するわ。親のお金をちゃんと真面目に使って成功したパターン。偉いわー。
その偉いラシダ・ジョーンズが主演と脚本を務めた作品。セレステという成功した女性を演じている。相手役のジェシーはアンディ・サムバーグ。二人が良い感じである。お互いに「親友だよね」と仲が良いけど、実は別居中で離婚申請中。ジェシーはアーティストだけど無職。なのでセレステの家のゲストハウスに住まわせてもらっているし、仕事もセレステから貰っている、所謂負け犬。セレステがIKEAで買った家具すら組み立てられない。なのに浮気とかもしちゃう、どーしようもない男。だけど、セレステとは本当に気が合う。こんな奇妙な関係も、いずれは崩れる。ジェシーが他の女性と本気になってしまうんですね。だからセレステも必死に新しい男性をと思うけれど、中々上手くいかない。セレステは自分はいつも正しかったのに!と、焦っていく。20代は分からないけど、30代の女性なら「分かるわー」って思うんじゃないかな?セレステの焦り具合。まあセレステも悪い所はあるんだよね。御高くとまってる部分はある。そんな所じゃないのに。深かった関係が一旦終わった時の、あのセレステの感覚は非常に理解出来る。失った物が大きかった。分かった時にはすでに遅し。その部分をラストで変にロマンチックにしなかった事も好き。
好きと言えば、さすがクインシー・ジョーンズの娘。サントラの選曲が良い。ボーイズ・II・メンの「On Bended Knee」で感極まるのは、同じ年代ならグッとくるものがあるね。
面白かったのがボブ・ロスの番組を見ながらボヤく所。ボブ・ロスはTV番組で絵を描くのを教えている人。この前、偶然にその番組見たんだけど、暗くって笑った。その時のラシダ・ジョーンズの台詞が面白かった。
そしてこの映画で思ったのが、ラシダ・ジョーンズのライバルはマヤ・ルドルフだね。しかも2人共に大物ミュージシャンの娘で白人とのミックスという共通点まである。マヤ・ルドルフもこんな感じの映画が似合う。そして前にも書いたけど、アリ・グレイナーいいねー。主人公の親友やらせたら、今はハリウッドで一番だね。イライジャ・ウッドの役も笑った。
邦題付けるなら「最高の離婚の仕方」とか「幸せな離婚」とか、またつまらないんだろうね! 邦題は「セレステ∞ジェシー」。失礼しました!とっても素敵な邦題です!!
<追記>やっぱり、ラシダはええ娘。クインシー・ジョーンズにこんな素敵な手紙書いてる。
(4.5点/5点満点中:2/11/13:DVDにて鑑賞)