Shame / SHAME -シェイム- (2012) 992本目
やっと観れた。日本で公開したので、観に行こうかなーとは思っていたけれど、近くでは公開してないので実家の方まで行かないとダメだし、高いし、電車賃も掛かるし、何よりモザイク掛かってるらしいので止めた。モザイクかかってるのが引っかかりましたねー。実家の方まで行って映画代払うお金で、モザイク無しのアメリカ版が余裕で買えるじゃなーいと思ったら余計バカらしくなって止めました。モザイク無しヌードが観たいという不純な理由ではなく、元々がモザイクないのになんで日本だからってモザイクで観なくちゃいけないの?という私なりの抗議のつもり。とカッコつけて思ったらさ、DVDもブルーレイも入荷しなかった!!ゴルァ!!(`⌒´メ) レンタルで見つけた。
この映画が制作されると分かった瞬間から観たかった。待たされただけあったね。スティーブ・マックイーンとミヒャエル・ファスベンダー(私はあえてミヒャエルと呼ぶね)が再び組んだ作品。だからさ、もう「12 Years a Slave」も観たくて溜まらないわ。その2人が挑んだセックス中毒の男についての物語。どんな風になるのか非常に楽しみだった。2人の前作「Hunger / ハンガー (2008)」では限界ギリギリのダイエットに挑み、そして20分もある長回しで取った会話のシーンや、主人公が精神的にギリギリな所に追い込まれて刑務所の壁に汚物で作ったアートなど、圧巻な映像の連続だった。一筋縄ではいかない監督ですもの... その監督がこれまたセックス中毒というテーマに挑むなんて、どうなっちゃうんだろう?とファンなら、ちょっと心配になるくらいですよ。
凄かったね。やっぱり一筋縄ではいかない。安易な答えを観客には残さない。こういう感じがあるから映画って面白いんだよね。凄い考えさせられちゃう訳。セックス中毒の兄と自殺中毒の妹の物語。2人はタブーを犯しているんじゃないか?っていう感じも匂わせる。でもそんな所は描かない。でも私は思っちゃう。だって妹は言うんですわ。「私は悪い人達じゃないわ、ただ悪い場所からやってきただけ」って。ヤバイ、他の意味にも取れるのに、そう思えてきちゃう。そんな事を思っている私こそが「恥」なのかもねーと思わせちゃう。上手いわ。完璧にやられたわ。自分はそのベッドで変態な事を繰り返してるのに、妹が別の男と使った後のシーツは嫌で片付けちゃう。妹への禁断の愛なのかしら?と思わせるのよ、このミヒャエル・ファスベンダーの上手さって何?最初は電車の女性を目で殺してたのに、ラストは目が死んでいる。
やっぱりこういうのって観ている観客もギリギリに追い込まれてこそ、色んな事を考えてしまうものなのですよ。監督の意図だってそうだと思う。モザイクつけているようじゃ、ダメ。いつになっても成熟出来ないわ。だからって子供には勧めないわよ。大人が考える為の映画ですもの。最近5点満点つける事にED気味だった私が、久々にガンガンになり5点付けました。
(5点満点:4/17/12にDVDにて鑑賞)