"30 for 30" Run Ricky Run / 日本未公開 (2010)
Cast >> Ricky Williams, Jim Brown
Director >> Sean Pamphilon, Royce Toni
Producer >> Sean Pamphilon, Royce Toni
Genre >> Documentary
Country >> USA
総合ポイント >> 3.25/5点満点
Contents >> 4 Performance >> N/A Direct >> 3 Music >> 3
Run to escape
テキサス大学時代に数々の記録を破り、1998年にはハイズマン賞も獲得し、鳴り物入りでNFLに入団したリッキー・ウィリアムス。活躍は当たり前だと思われていたが、入団5年で突如引退を発表する。薬物検査でマリファナを常習していた事が分かったからだった。
リッキー・ウィリアムスがNFLに入団した時の事をよく覚えている。2009年にスーパーボウルで優勝するまでは、どう考えても弱小チームだったニューオリンズ・セインツにウィリアムスは入団した。当時のコーチだったマイク・デイッカの人気もあって、彼らの名前をスポーツニュースで聞かない日は無かった程だ。これまたマスターPがエージェントになった事や彼の奇行がマスコミを賑わせていた。でもやっぱりリッキー・ウィリアムスと聞くと、どうしても頭に浮かぶのが「マリファナ」である。このドキュメンタリーでは彼が高校時代からマリファナに手を染めた事を明かしている。マリファナをやる人の口癖は「マリファナは大丈夫。害は無い」である。しかしウィリアムスはマリファナでキャリアを台無しにした。彼自身この映画の中で「あのまま引退しないで、ちゃんとフットボールのキャリアを続けていたら...」と後悔している発言をしている。彼の場合は社会不安障害や不安人格障害など、色々な障害を抱えていたのもあるが、やはりマリファナが彼のキャリアを殺したと言っていい。
リッキー・ウィリアムスはだいぶ遠回りして、自分なりにヒーリングの道を開いた。この映画のはじめの方はだいぶ危ない表情をしていたが、終わりの方ではスッキリとした清々しい青年の顔になっている。「やっぱりフットボールが好きなんだ」というリッキーの走る姿はやっと何かから解放されているようだった。
(8/16/11:DVDにて鑑賞)