SOUL * BLACK MOVIE * ブラックムービー

ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて

Wilma / ウィルマ (1977) (TV) 712本目

という訳で観てみました。というか騙されていたんだよね。この映画2時間20分もあると書いてあったので、それを信じていたんです。そしたら1時間40分の普通の映画だった。2時間越えする映画は中々手が伸びません。夜の9時から観て11時頃終わる映画が丁度良い。次の日ラク...という私の幼稚な睡眠時間の理由だけです。という訳で観ました。

あの...かの...我々のデンゼル・ワシントンがデビューした作品。しかもこの作品をきっかけにポーレッタ夫人と出会い結婚。デンゼルにとっては思い出深い作品でしょうね。主人公ウィルマ・ルドルフの彼氏を演じております。そのウィルマ・ルドルフは16歳でメルボルンオリンピックに参加し銅メダルを獲得、次の1960年のローマオリンピックで金メダルを3つ獲得。なんて書くとね、普通に陸上の才能があった選手と思いますよね。でもそこまで辿り着くまでが壮絶。ド根性です。テネシーの大家族で生まれ育ち、4歳の時に小児麻痺により歩くことも困難になり、特殊な器具をつけて歩いていた。お母さんの献身的な介護と本人の強い意思により、12歳で完治。高い身長に恵まれて中学ではバスケットボールを始めた。学校で記録に残る補欠選手に育った。バスケットボールのコーチの案により、同じテネシーにあるテネシー州立大の陸上のサマーキャンプに参加。陸上選手としての才能を開花させた。この大学の陸上コーチがオリンピックのローマ大会と東京大会で女子の陸上トラックのヘッドコーチに就任。このコーチがヘッドコーチ就任の報告を受けた電話のシーンが良いですね。分かるなー、あの気持ちという感じでした。このコーチの元で育った選手も多く、ウィルマの次に東京オリンピックで金メダルを獲得した選手も同じ大学出身。映画では主にこのコーチとウィルマの環境や関係、そしてウィルマと両親との関係が描かれております。ウィルマの母を演じたのがド根性南部女性を演じさせたら天下一品のシシリー・タイソン。前にも書きましたがニューヨーク出身なのに、なぜか南部女性を演じるのが上手い。

デンゼル・ワシントンが演じた男性とウィルマはまだウィルマが足に器具をつけていた頃からの幼馴染。それから恋人に発展。実際にウィルマはその男性と結婚しております。後に離婚しちゃったけど。デンゼルは珍しく女性と可愛くいちゃついてるんですよ(あれを脇で若い付き合いたてのポーレッタが見ていたと思うと、デンゼル、君は罪な男だ!)。赤いレトロでとっても窮屈そうなタイトな水着のサービスショットまで見せてくれています。わぉ。

点数が低いのは、ウィルマという女性の人生の描写は上手かったけれど、スポーツ映画特有の感動が得られなかったからです。そのスポーツの興奮の描写がイマイチでしたね... 同じ陸上でも「炎のランナー」なんて音楽とスローモーションだけで泣けたじゃん。ああいう感動よ!ヴァンゲリスのあの曲はなぜかパロディされる事が多いけれど、でも自分でも走る時にはあのテーマ曲浮かびません事??燃えて汗だくの時には「ロッキー」のテーマ曲だけど、クールに気持ちよく走ってる時にはヴァンゲリスの「炎のランナー」でしょ!という事で走るというシーンだけでも感動なシーンが撮れた筈なのよね。残念。

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(3.5点/5点満点中:DVDにて鑑賞)