やっと見れました〜!
「シティ・オブ・ゴッド」の続編ではありませんが、姉妹品のような兄弟映画です。「シティ・オブ・ゴッド」の監督が製作に回っています。
「シティ・オブ・ゴッド」に比べて、内容に物語性が深く取り込まれております。その物語性が私には90年代のアメリカの黒人映画を思い出させる内容でした。ファヴェーラというスラム街とアメリカのゲトーは悪循環に満ちている。でも、そこから抜け出して頑張っている人達も多い訳で...でも抜け出せない人も居る訳で... その辺の見せ方見たいのがバランス良かったかな?とも思いました。希望があるんです。前の「シティ・オブ・ゴッド」と比べると衝撃度は無いです。もう「シティ・オブ・ゴッド」で免疫つちゃってるから。作り手もその辺は理解しているようで、だからこそ物語にこだわったのが良かったんじゃないかと思いました。子供たちが銃を手にした後の次にある物... スラムに蔓延る悪循環がテーマになっていたと思います。生まれ育った故郷を愛する事も大事だけれど、そこの環境が悪いのなら去る事も大事な事で...
主役の2人を演じた2人も「シティ・オブ・ゴッド」に出演しています。感想にも書きましたが、「シティ・オブ・ゴッド」でリル・ダイスという一番衝撃的な子供を演じていたのが、今回の主役エースを演じていたドグラス・シルバです。その親友ウォレスを演じたのがダルラン・クーニャ。2人共にこの映画の元となった同名TV番組で長年同じ役を演じてきただけあって、コンビネーションとか本物の友情みたいのを2人からは感じられました。その映像もチョコチョコっと使われているので、他の子役が再現シーンを演じるよりもよりリアルで面白かった。ダルラン・クーニャが、リル・バウワウとT.I.を足したような顔でキュート。他にも「シティ・オブ・ゴッド」に出演していた人々が多数出演しております。
冒頭には日本人女性が登場してきます。これがまた危機感みたいのが無くて、同じ日本人としてちょっと笑ってしまうんです。日本人はどこにでもいるなーって。確かにリオデジャネイロは観光地でもあるので、そりゃ居るわなとも思うんですが、我々だってそうやって出会う事もあるんだなって思いました。
でもこれを日本語字幕で見るとまた違う物なのかもしれないとも、初めて気がつきました。日本語字幕はポルトガル語→日本語ですよね。私が見たのは英語字幕。こちらはポルトガル語から英語。英語の方は英語圏の人にわかり易く翻訳されているだろうし、日本語字幕は日本人にわかり易く翻訳されているだろうし... その辺のちょっとした違いがあるかもしれないです。だって役名からして違うんだもの。日本語版ではちゃんとポルトガル語をカタカナにしてますが、英語字幕はアセロラはエース、ラランジーニャに至ってはなぜかウォレスです。感想はいちよう英語字幕に合わせました。
私は以前のと同じ位好きですが、こちらはオスカーとかにはノミネートされないんでしょうね...とも思いました。
感想はこちら。
(5点満点:DVDにて鑑賞)