先週見た「African American Lives 2」の後編。実は早速「African American Lives」のレンタルをリクエストしたのに、借りる時になって「Long Wait」になってしまった。残念。早く見たいのに!!
実は土曜だったか?にこれのオプラ・ウィンフィリーのみ特別に1時間でスペシャル番組「Oprah's Roots」が放送された。オプラもやっぱり自分のルーツを知って号泣。
前半はだいたい南北戦争時まで遡ったが、後半の今回はさらに遡る。
今回はモーガン・フリーマンの祖先で興味深い話を発見。以前にドキュメンタリー映画「Unchained Memories: Readings from the Slave Narratives / 日本未公開 (2003)」や本「My Folks Don't Want Me to Talk About Slavery」にも出てくる「Slave Narratives」という本になんとモーガン・フリーマンの祖先であるシンディ・アンダーソンを発見した。ここでも彼女の名前Cindy Andersonが発見できます。
今回の泣き所は、「エボニー」や「ジェット」という黒人雑誌の創設者ジョン・H・ジョンソンの娘リンダの涙。彼女の祖先に奴隷所有主の死によって、たった8歳という年齢で母や父と離れ売られたビリーという祖先が居る事を知る。彼はたった450ドルで馬や鳥と一緒に売られた事が記されてあった。こういう話は実際に本とかで読むものの、まさか自分の祖先がそうだったと知るとなるとまた全然違う感情が生まれるのだろう...
司会者であり学者のヘンリー・ルイス・ゲイツ・ジュニアはDNA検査で自分がヨロバ族出身だと知る。どの人がどのように奴隷船に乗せられていたかという記録は残っていないが、どこの国の船がどのようにアメリカに辿りついたかという記録は残っている。その記録を辿るとヨロバ族の人々が乗っていた船はたった7隻しかアメリカに来ていない。ゲイツの先祖はその7隻の1隻に乗っていた事となる。Google Earthを使ってその7隻がどの航路でアメリカに来たか分かるようになっている地図を「ちょっと時間をください」とずっと見つめていた目が印象的。
クリス・ロックとドン・チードルは同じカメルーン。クリス・ロックはUldemeという部族出身なのも分かった。モーガン・フリーマンはニジェール。その時にクリス・ロックが言った言葉「I'm alive in future(私はこれから生きていける)」と言った言葉も印象的でした。
あと、アメリカの黒人と付き合いのある人々は良く聞く話だと思うのですが...「自分にはネイティブの血が流れている」という話。クリス・ロックやモーガン・フリーマン、ティナ・ターナーもやはり同じように語っていた。叔母に髪が黒くて長い人がいるとか、ほほ骨がネイティブ系とか... 今はそれも調べる事が出来て、祖父母にネイティブの血が流れていると断言していたティナ・ターナーはたったの1%のネイティブの血が流れていた。彼女には33%のヨーロピアンの血が流れている事も分かった。クリス・ロックとモーガン・フリーマンに至ってはネイティブの血はゼロだった。ドン・チードルはこの前書いたようにネイティブのチカソー族の奴隷だった過去があるにも関わらず、ネイティブの血はゼロ。なんでも、ネイティブの血が流れているアメリカ黒人は、20人にたった1人の割合らしい。ならどうして多くの黒人はネイティブの血が入っていると言うのか?という問題にも触れ、それは自分達を迫害した白人の血を認めたくないという思いと、その白人に対して最後まで抵抗したネイティブの血が流れていると思う事で誇りに思いたいのではないのか?と専門家が語っていた。これは本当に興味深い事。
ちなみにゲイツは50%のアフリカ系の血だと分かった。アイルランドの血もかなりの割合で流れているらしい。「だけど黒人としてW.E.B・ドゥボイス研究所で黒人学をリサーチしている。」と語っていたのが印象的。その彼が言った「What actually makes us White or Black?(実際に何が我々を白人、もしくは黒人にしているのだろう...)」と結んでいたのが印象的。