あの壮絶な写真が人々の心を動かしたんですよね。リンチされた後の葬儀で、お棺を閉めておくように言われたが、どうしても息子かどうか確かめたかった母の気持を考慮して、母は息子の無残な姿を知った。そこで、彼の母はこの無残に亡くなった息子の姿を無駄にしたくないと、彼の死体の写真が当時の雑誌に載った。それを見た多くの心に「公民権運動」の1つとして残った。その中心にいた、エメット・ティルの母や、現場に居た従兄弟等が次々に事件を語るドキュメンタリーです。この話は、上のキャット・ウィリアムスの心を動かした事件と同じく、14歳のエメット・ティルが、シカゴからミシシッピーの叔父の家に遊びに来ていた時に、町の乾物屋みたいなお店番をしていた白人女性に口笛を吹いたという事で、町中が騒ぎ、違う町から帰ってきたその女性の夫が、ティルを誘拐した。そして見つかった時には、無残な姿になっていたという事件です。裁判は行われたけれど、容疑者は無罪。NAACPのメドガー・エバース等も水面下で独自に捜査を始めて、目撃者を見つけたけれど、ダメだった...
当時の貴重な映像と共に、2003年に他界したお母さんのインタビューを中心のドキュメンタリー。あの写真と同じ位にインパクトのある映画でした。
(4.75点/5点満点中:DVDにて観賞)