Cast >> Katt Willams
Director >> Zo Wesson
Writer >> Katt Willams
Producer >> Katt Willams, Mark McClafferty, Pamela Edwards McClafferty
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
Comedy is Remedy
2001年オハイオ州シンシナティで14歳の黒人の少年が、警官による銃の誤射により亡くなった。町は怒りボイコットやピケを始めた時、同じシンシナティ出身のコメディアンであるキャット・ウィリアムスが、町の人々をコメディで癒そうと立ち上がる。
オープニングのいつもの掴みネタ「Pimp don't know what to wear」から、ネタ的にはそんなに変わってない。このネタも、ライブが行われている地区の気候によって変わる。オチは同じなんだけど、フリがいつも違うご当地ネタなので楽しみだ。違うのは、このライブを行うきっかけになった事件について話す所。その部分も、事件という悲しい事実、人々が怒っているという悲しい事実を、笑いというオブラートに包んで上手く人に伝えているように思える。
普通に始まるスタンダップコメディのライブとは違って、このライブには行われた意味がある。それをハッキリさせた事で、いつもの何倍にも重みが増す。キャット自身がハッキリ言う。「俺には問題を解決する事は出来ないけれど、自分のコメディで人々が癒せるなら... 俺は人が問題で傷ついている時には、バンドエイドみたいな感じになりたいんだ」と。確かにそうだ。コメディは人を傷つける物じゃなくって、人の心を癒すもの。今回のようなハッキリした目的じゃなくっても、いつも人はコメディに癒されてきたと思う。
コメディの素晴らしさを、そして新しいコメディの歴史を実体験出来る。確かに、キャット・ウィリアムスが、人々の傷ついた心のバンドエイドになっている姿を見て、大笑いしながらも、うっすら感動さえしてしまう作品。
(12/8/06:DVDにて観賞)