Wattstax / ワッツスタックス (1973)
Cast >> Jesse Jackson, Richard Pryor, Isaac Hayes, Rufus Thomas, Carla Thomas, Albert King, The Bar Kays, The Emotions, Luther Ingram, Johnnie Taylor ....
Director >> Mel Stuart
総合ポイント >> 4.5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> X Direct >> 4 Music >> 5
Watts Stax(stucks) together!
ロサンジェルスのワッツ地区で行われた、レコードレーベル「STAX」による黒人コミュニティの為のコンサートのドキュメント。
ジェシー・ジャクソンの「I am Somebody」のスピーチでコンサートが始まる。彼の数あるスピーチの中でも、有名なスピーチだ。ジェイミー・フォックス等、コメディアンが彼の真似をする時に、引用される事が多い。70年代の「ブラック・パワー」の流れを感じる。同胞に向けたこのスピーチを聞くと、鼓動が高まる。
音楽も、ポップからファンク、ゴスペル、ブルースと多様に楽しめる。「STAX」レーベルの当時の強さを感じずにはいられない。ファンクのステージは、我々がイメージする70年代そのもの。また、ルーファス・トーマスの舞台での観客の煽り方は、黒人のスタンダップコメディそのものだ。
黒人コメディアンと言えば、人気が出始めのリチャード・プライヤーが黒人についてのコメントを面白おかしく語っている。同じコメディアンのデーモン・ウェイアンズが、プライヤーについて「語り手のコメディアンや、身体コメディ、ダーティなジョークのコメディアンと、色んなコメディアンがいるけれど、プライヤーはその全部を一度にまとめて出来るコメディアンなんだ」と語っている通り、プライヤーは話をしただけで、様々な黒人像が浮かんでくる。この作品にも、ワッツの住人が何人かで語っている場面があるが、プライヤーが語ると、その何人かを1人で語る事が出来る。
最後にもジェシー・ジャクソンが登場し、アイザック・ヘイズを紹介する。するとヘイズは、洒落た演出で登場する。観客のボルテージが一気に上がる。そして「シャフトのテーマ」が流れると、観客は一つになる。
(1/13/06:DVDにて観賞)