いつの間にか成長した末っ子『マーロン・ウェイアンズのコメディ・スペシャル』
私の長年の研究の一つ...と言っても過言じゃないのが、ウェイアンズ家族。私を完全にこっち(ブラックムービー)の世界にひき釣り込んだ家族である。あの時新宿で『Mo' Money / モー・マネー (1992)』を観なかったら...私の人生は全く違っていたであろう。もしあの時デーモン・ウェイアンズのボールド(禿げ頭)を何て素敵なの!と恋していなかったら、現在の私の夫である男性にもなーーーんの興味も沸かなかっただろうし、出会ってすらいなかったであろう。そんな私の人生を大きく変えた映画で本格的デビューしたのが、今回のマーロン・ウェイアンズ。今現在は2世代目も活躍中なので、ウェイアンズ家族と私は呼んでいるが、いわゆるウェイアンズ兄弟の末っ子。10人兄弟の末っ子。人前に出る芸能活動しているのは10人中5人。5人のうち数名は裏方で参加する事はある。で、勘違いされ易いのだけど、上のキーネン・アイヴォリー、デーモン、キム姉、ショーンの4人はスタンダップコメディアンとしてキャリアをスタートされているけれど、マーロンだけは違った。マーロンは最初から俳優を目指しNYの芸術高校(あの『フェーム』の!)に通い、ハワード大学に進む程優秀だった。キーネン・アイヴォリーの映画にチョイ役として出ていたり、『In Living Color / 日本未放送 (1990-1994)』にも出てコントなどはやっていたが、本格的なスタンダップコメディはやっていない。マーロンが本格的に始めたのは、スタンダップコメディアンの神様リチャード・プライヤーの自伝映画出演が決まっていた時に、役作りの一環で始めた。でも、その自伝映画から監督やら色々と変更になり降板したが、スタンダップコメディは続けている。そして、Netfilx独占で配信開始。
ワシントンDCの大きな会場。最近の音楽の変化からバスケットボール選手の話題、そしてトランプにまで話が及んでいく...
私的には、マーロン・ウェイアンズ=フィジカルコメディ。体を張って笑いを取るタイプ。お尻を出す事も多かったし、何よりも長い手足で、しかも体が柔らかい彼のフィジカルコメディは面白い。だから余計に喋る事が主なスタンダップコメディはマーロンには向いていないのではないか?と思い込んでいた。でもそんなのは私の杞憂だった。思ったよりも面白くて、ゲラゲラと笑えた。会場の沸かせ方も流石に上手くて、クールエイドの所を会場のみんなに言わせていたのは良かった。
『Naked / ネイキッド (2017) (VOD)』といい、最近のマーロン・ウェイアンズは良い感じで私を驚かせてくれる。ずっとまだまだ可愛い、若い...と思っていた末っ子はいつの間にか良い感じに成長していたパターン。ってもう末っ子も45歳。立派なおっさんだ。おっさんでもまだまだ愛おしい末っ子よ、これからも良い感じで驚かせ続けて欲しい。
Marlon Wayans: Woke-ish / マーロン・ウェイアンズのコメディ・スペシャル (2018) (VOD)(3.5点:1627本目)