Cast >> Alassane Sy (Djibril), Sky Nicole Grey (Trini), Danai Gurira (Sisi), Mohamed Dione (Pesher), Anthony Okungbowa (Bekay), Osas Ighodaro (Adinike) ...
Director >> Andrew Dosunmu
Writer >> Eugene M. Gussenhoven
Producer >> Katie Mustard, Matthew Parker
Genre >> Drama
Country >> USA
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 4 Direct >> 5 Music >> 5
"The Only path I know is music"
ジブリル(Alassane Sy)はセネガルのダカールから移民としてニューヨークにやってきた21歳の若者。露天で違法CD売りをし、他のアフリカからの移民の男達と一緒に狭いハーレムのアパートで大勢で暮らしミュージシャンになる事を夢みている。NYに来て4年が経つが未だに彼女も居ないし、ミュージシャンとしても芽が出なかった。そんなある日、違法CDを卸しているハスラーのビーケー(Anthony Okungbowa)の女の一人であるトリニ(スカイ・ニコール・グレイ)と出会う。2人は恋に落ちるが、ビーケーから離れようとするトリニ、そしてデモ制作の為にビーケーからお金を借りてしまったジブリルはトラブルに巻き込まれていく…
ニューヨークのハーレムを舞台にしたアフリカからの移民たちの物語。ビーケーを演じた俳優は「たまたまアフリカからの移民としただけで、どこの国の人が移民としてやってきても同じじゃないかな」って答えていた。確かに似たことはあると思う。この映画でも国は違うかもしれないけれど、アフリカ人同士が固まっている。主人公はセネガル出身の設定だが、監督はナイジェリア出身。冒頭の言葉もナイジェリアの子供向け作家の言葉だし、音楽もナイジェリアが多い。アメリカが舞台なのに、アメリカ人はこの物語に絡んでこない。雇用する側もアフリカ人。助ける人もアフリカ人。彼女だってアフリカ人。男が集まってやるのはサッカー。アメリカ人だったらバスケットかフットボールだろう。だから余計にこの物語の主人公達が人種のサラダボールと言われているNYで、どれだけ孤独か分かる。彼らがやってきた理由は成功するという事だけ。アメリカの文化とか様式なんてどうだっていいのだ。
そして今までも同じような映画があったけれど、確実に違うのがオシャレという事。主人公の服装やらセットデザインもオシャレ。その監督のオシャレ感覚にピッタリとあったのが、撮影技師ブラッドフォード・ヤングのカメラ。とても美しい。
淡々と起承転結もなく進んでいくストーリー。たった最後の10分間だけが、ストーリーテラーとなる。しかし監督アンドリュー・ドスンムのオシャレ感と、ブラッドフォード・ヤングのカメラは今までに見たことないような美しいハーレムと寂しいニューヨークを表現している。
(1/4/13:DVDにて鑑賞)