ハイチの革命家トゥーサン・ルーヴェルチュールのドキュメンタリー。ダニー・グローバーがドン・チードルでルーヴェルチュールの映画を作ると発表して、もう何年経ったでしょうか?途中にはベネズエラの大統領のチャベスから資金を受け取ったりしましたが、その後全く進んでいない。そうこう言っている間に出来たのが、このドキュメンタリー。アメリカではPBSにて放送された。ルーヴェルチュールとハイチの歴史を実に短く簡単にまとめている。なので誰にでも分かりやすいドキュメンタリーである事は確か。
ハイチはアメリカの南部とほぼ変わらない状況だった。違いと言えば、アメリカの南部は黒人奴隷達は綿畑で大きな布サックを持って、手で綿を引っこ抜いていたのに対して、ハイチではサトウキビ畑でマチューテを手にサトウキビを切っていた事。かなりきつい重労働に思える。ルーヴェルチュールは奴隷として生まれが、主人が読み書きを教えたりして学があった。それもあって後に自由人となっている。しかしルーヴェルチュールは重労働の奴隷達の代弁者となって革命を指揮した。ルーヴェルチュールは優れた軍事力を備えた指揮官であり、政治家であったと言っていた。反乱を起こし成功させ自治憲法を作り、奴隷解放をする。しかし... ルーヴェルチュールが戦った相手はナポレオンのフランス。ナポレオンは奴隷制復活を宣言し、彼が送った人々によってルーヴェルチュールは捕まってしまう。歴史とは何と残酷。なんで同じ時期に優れた二人が...
しかしこの映画観ると、ハイチももっと頑張って欲しい。あの大地震以降、復興が遅れているようだけど、ルーヴェルチュールの子供達なら強靭で頭のいい人の筈。頑張れ、ハイチー!ハイチの人々のやる気になるように、やっぱりダニー・グローバーはトゥーサン・ルーヴェルチュールの映画作るべきだよ。絶対に!
(4.5点/5点満点中:DVDにて鑑賞)