The Book of Eli / ザ・ウォーカー (2010) 666本目
えーと、見た日から丁度1週間経ってしまいました。あの時の感動を思い出しつつ... 666本目という悪魔の数字の時に、よりによって神々しい映画を。
デンゼル・ワシントンって名前だけで、私は大興奮ですが... 今回はあの「Menace II Society / メナース II ソサエティー/ポケットいっぱいの涙 (1993)」にてセンセーショナルな監督デビューしたアレン&アルバート・ヒューズ双子兄弟が監督。デンゼルとヒューズ兄弟は初顔合わせ。ヒューズ兄弟監督は、デビュー作ではロサンジェルスのストリート生々しく描いておりましたが、「From Hell / フロム・ヘル (2001)」ではダークな世界をグロテスクに描いてましたね。今回もその線を引きずっているように思います。というか、ヒューズ兄弟は「From Hell / フロム・ヘル (2001)」以降、9年間も2人で映画を撮ってなかったのですね。長い事待たされましたね。待った甲斐がありました。色々と評価は分かれているみたいですが、私はこの作品大好きであります。というのも、デンゼル・ワシントンが役にぴったり。凄く聡明で頭が良くって、しかも生きる術を知っている。たくましいんです。その描き方が、最後には「わっ!」って驚かされましたね。もうずっとカッコいいんですが、最後の最後にもっとカッコいい。そうだったんだ!って。ラストまで想像出来ず。いい感じの驚きが待っております。その驚きが、主人公を益々カッコ良くしているのです。途中のシーンは、昔のウエスタンでもあり、侍映画のようでもあり...カッコいいのです。なぜにデンゼルが演じた主人公が選ばれたのか??神々しいのです。実際に牧師の息子であるデンゼルの経験が滲み出ているのでしょうね。途中までは、あれ?キリスト啓蒙映画?とも感じたのですが、実際にはそうでもないです。
私が思わず5点満点つけてしまった理由は、白人女性の描かれ方ですね。途中までは「うわー、絶対この子はホラー映画でよくある殺されちゃうウザキャラだわ」と思っていたのですが、最後が中々カッコいい。
まあでも世界が滅びた後、生き残りたいか?昔は自分だけでも生き残りたいと我がままに思ったものですが、この映画を見て考えを改めました。大変過ぎる。背負う物が多すぎる。私には無理。世界と共に滅びた方が幸せかも?なんて思ってしまいました。モラルは一瞬で滅びる。せっかく何千年もかけてやっと出来つつあるのに。モラルとか、人を愛する事とか自分一人で背負うのは無理。やっぱりデンゼルかウィル・スミスが背負うもの。
と、私は割りと好きなんですが、一緒に観た夫が一言。「好きだけど、ロードウォーリアー(邦題:マッドマックス2)だな」。確かに。カッコいい改造車には乗ってないけど、でもデンゼルは神々しいよ。
今回の邦題も中々!台詞からつけたんでしょうね。素晴らしい。原題の「The Book Of Eli」も考えられてますね。イーライの本なのですが... Eli's Bookじゃないんだな。これが。
(5点満点:劇場にてあまりの神々しさにグラサンかけながら鑑賞)