Cast >> Lil' Wayne, Brian Williams, Cortez Bryant, Reginae Carter
Director >> Adam Bhala Lough
Producer >> Joshua Krause, Quincy Jones III
Genre >> Documentary
総合ポイント >> 4.25/5点満点
Contents >> 4 Performance >> N/A Direct >> 4 Music >> 5
Weezy Baby
若干11歳でラッパーとしてレーベルのキャッシュ・マネーと契約を交わしたリル・ウェイン。20歳でグラミー賞を手にした「現存する最高のラッパー」を自称する男に迫るドキュメンタリー。
若干11歳でプロのラッパーとしてレーベルと契約を交わし、14歳で学校をドロップアウト。潰しの利かない人生を人よりも早く歩んだ男。この映画でもそういう人生を歩んでいる姿を目の当たりにする。しかしその分、リル・ウェインは音楽については誰よりも真剣で真面目でストイックだ。どこでもレコーディングをしている。自分でマイクを普通にセッティングしている姿には正直驚いた。ああいう事は誰がかやってあげていると思っていた。そしてこういう一つの事に超がつく天才の人らしく、頭がいい分と掴みどころのない部分も垣間見られる。お酒とヘロインは音楽の邪魔になるので絶対にやらないと言いながら、咳止めシロップとマリファナの中毒である。11歳で女性にレイプされた経験をヘロヘロしながら語る。そして一般人が着ていたTシャツに自分の顔写真の横に「地球上の最高のラッパー」と書かれていた事を嬉しそうに話す。やはり幼い頃に大人の世界に飛び込んだので、大人と子供がアンバランスに同居している感じを受ける。彼が望べば2パックのような神聖化ラッパーにもなれる素質を持っているように思うが、それを彼は拒否する。「俺は予言なんてしねーよ」と怒る。
彼にはラップしかない。本当は頭も良いのに、彼はそこに無理に自分を追い込んでいる。でも彼からはその苦しさも感じない。そこが彼の一番居心地の良い居場所なのだろう。
(12/22/09:DVDにて鑑賞)