Cast >> Terrence Dashon Howard (DJay), Anthony Anderson (Key), Taryn Manning (Nola), Taraji P. Henson (Shug), Paula Jai Parker (Lexus), Elise Neal (Yevette), DJ Qualls (Shelby), Ludacris (Skinny Black), Isaac Hayes ....
Director >> Craig Brewer
Writer >> Craig Brewer
Producer >> John Singleton ....
総合ポイント >> 5点/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
人生の忘れ物
アメリカ南部の寂れた町に住んでいるDJayは、3人の女性と同居しているうだつのあがらないピンプ。ある時、昔一緒にラップをしていたSkinny Blackが、ラッパーとして成功している事を知った。そんなSkinny Blackの姿をテレビで見かけたDJayは、自分の夢が突如戻ってきた。そんな時に偶然に元プロデュースをしていたキースに出会う。DJayは、キースの家に行き、自分のラップを聴いて欲しいと頼む。DJayのラップを聴いたキースにも、自分の夢を思い出し、プロデュースを快諾するが、彼らのアルバムが出来るまでには多くの困難が待ち受けていた。
30代に突入した今、この映画を見た後は辛くて辛くて仕方ない。普段は幸せを感じている私ですら、辛いのだ。幸せだけれど、夢は達成されていない自分に、自問自答を繰り返す。一体何人の人が、自分の夢を達成出来たのだろうか?私もこの先、まだ夢を実現するのが可能なんだろうか?
この映画の主人公DJayのように、夢を追う決意をしてみたけれど、叶わないのが現実だ。映画を見ていると、また自問自答したくなるのだ。
作品自体は、その内容からエミネムの「8マイル」と比べられる事が多いようだ。同じようにラップでの成功ストーリーになるが、「8マイル」では、主人公のトラブルとか苦悩がメインだったように思えた。今回は、それにさらに加えて、どうしてラップを始めたのか、どのようにして主人公がラップを仕上げたのか等、ラップについてのストーリーが詳しく物語りに付け加えられている。なので、観客は主人公の気持ちをスクリーンから汲み取る事が容易だ。さらには、アメリカ南部の雰囲気がよく出ているので、アメリカ南部もの映画としても十分に面白い。
人生の忘れ物に気づく30代。私たち日本人と環境こそ違えど、夢をいまだにもつ30代の人々には、十分に共感出来る物語。
(10/9/05:劇場にて鑑賞)