Cast >> Vanessa Williams (Juile), Kevin Daniels (Paul), Michael Boatman (Ted), Jeremy Gumbs (Jake), Eartha Kitt (Mona) ...
Director >> Richard Schenkman
Writer >> Caytha Jentis
Producer >> Caytha Jentis, Verne Mattson, Anthony J. Vorhies
総合ポイント >> 3.75/5点満点
Contents >> 3 Performance >> 4 Direct >> 4 Music >> 4
DNA Got Everything
ジュリー(ヴァネッサ・ウィリアムス)は元リポーターで今は有名雑誌のコラムニストとして成功していた。有能で優しいボーイフレンドのテッド(マイケル・ボートマン)も居て、可愛い息子ジェイクも居た。しかしジェイクが最近学校で問題ばかりを起こしていた。先生に遺伝子的ではないかと指摘されたが、ジュリーは真面目で成績優秀の生徒だった。ただジェイクは見知らぬ精子提供者との子供だった。資料では優秀な男の精子の筈だった。ジュリーは提供者がポール(ケビン・ダニエルズ)のものだとつきとめて...
ヴァネッサ・ウィリアムスが演じた女性は全てを手に入れた女性である。すべてが完璧。幾つになっても魅力的なウィリアムスが演じるのには丁度いい役だ。素晴らしいキャリアに物分りが良くてやっぱり素晴らしいキャリアを築いているボーイフレンド、可愛い息子に、やはり成功している母親。そんな女性にとって結婚とは取るに足らないものであるようだ。かすがいである子供だって、優秀なDNAの精子させあれば十分。幾らでも自分が父親になる事だって出来ると思っていた。しかし「感情」がジュリーの全てを狂わせてしまった。父親を欲しいと思う息子の「感情」。そして完璧な生活に入り込んできた不意の「感情」。
今では珍しくなくなってきた精子提供による人工授精の出産。この映画ではロマンチックコメディとして、その出産の持つ問題点を重くならないように扱っている。問題点を堅くならずに見れるのは良いが、キッチリとした意見で核心を突いているとも思えなかったのが残念だ。またロマンチックコメディだけに、発想が余りにもファンタジーでもある。
主役のヴァネッサ・ウィリアムスを始め出演者達や台詞の魅力は十分に生かされていて、観易いロマンチックコメディではある。ただもうその先の一歩が踏み込めていないようだった。
(10/26/09:DVDにて鑑賞)