ザ・7月4日男による最新作「ハンコック」でございます。
最近では批評家には酷評、観客から好評と意見が真っ二つに分かれている事でも話題になっています。
私はどちらかと言うと珍しく批評家と同じ意見。いや、面白いですよ。普通に楽しめると思います。でも心から楽しめたかと言えば、そうじゃなかったし、疑問も沢山浮かびました。「え?なんで?なんで??」みたいな。私がバカで無知だから疑問が浮かぶとかなら、仕方ないかなーとも思うんですが、確かにバカで無知ですがそれだけが理由じゃない在り来たりな疑問。ラストもなんでそっちに逃げちゃうんだろうなーと、ちょっと残念。途中までは、松本人志の「大日本人」で描いていたような、ヒーローが一般市民から批判を受けるというテーマ。ヒーローが地球や市民を救うことが当たり前になってしまって、一般市民から感謝も受けずに身を滅ぼしながらも、言われた事をやり遂げる。何となくこれまでのウィル・スミスの映画で色々と地球を救うヒーロー的なキャラクターを考えると、その設定もちょっと面白い。なので途中までは、本当に面白かった。でも、レイという男に出会ってから、あっさり変わってしまったり、色々と複雑になってから「あれれ?」と思いました。あれだけの人の事をあまり知らないという設定も厳しい。台詞でちょこっと説明はしていたけれど、あり得ないような... ハンコックは地球を救うという運命を背負ってしまいますが、その背負い方も「スパイダーマン」とかに比べると、どうしてそこまでして??という疑問もある。あまりにも今風なネタや映画ファンの好きな要素を詰め込み過ぎたようにも思いました。「タイタニック」という映画は、映画の歴史を変えたんだなーと改めて思いました。ナンにでも恋愛絡める部分がね。
ウィル・スミスなんだからね、地球救って当然なんだよ!っていう思いっきりの良さと説得力が無かったんです。何か普通のヒーローなんですよね。それが残念。ウィル・スミスっていうブランドがもうヒーローなのにさ、なんで??ウィル・スミスの良さが生かされているようで、殺されているような感じでした。同じ運命を背負った2人が1人が幸せで、1人は運命を背負い続けるっていうのが納得出来なかったんです。運命を背負った方は確実に幸せそうには思わなかったから。そこまでして運命を背負う意味みたいのも分からなかった。ラストもすっきりしない。そこはハンコックに花を持たせないと... ヒーローなんだから。そういう所なんだよね、きっと。
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(3.5点/5点満点中:劇場にて鑑賞)