Cast >>
Director >> Keith Beauchamp
Writer >>
Producer >> Keith Beauchamp, Yolande Geralds ....
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> N/A Direct >> 5 Music >> 4
人の心を動かすもの
1955年にミシシッピーで起きたエメット・ティル少年誘拐殺人。彼は、白人の女性店員に口笛を吹いたという噂で、残虐な死を遂げた。この事件の全貌が、当時実際に関わった人々の証言で50年の時を経て少しずつ明らかになる...
この事件当時のエメット・ティル少年の母の勇気で、多くの人の心を動かした。無残な姿となったわが息子を目の前にして「他の人にもこの姿を見て、何かを考えて欲しい」という判断力と勇気。それでも事件の結末は変わらなかった。時代がまだそれを許してはくれなかったという悲劇。事件から約50年経った今、エメット・ティル少年の母親は更に事件について語る。大人になる事のなかった少年の赤ちゃんの頃の写真と共に... それだけで胸にこみ上げてくる何かがある。口笛を吹いたとされるお店に一緒にいた従兄弟。未だに心癒されることなく、「エメットがまだ戻ってくる気がしてならない」と口重く語る。そして、事件を知るものは、50年経った今でも顔を出して語る事を拒む者まで居る。この50年というのは、彼らの家族にとって、どんなものだったのか、計り知れない物を目の当たりにする。
50年後にも生々しく語られるその事件。この映画のお陰で、またこの事件の捜査が開始される事になったそうだ。50年前の大きな勇気は、私達の心を大きく動かす原動力になる。そして大きな勇気を与えられたようだ。
(12/16/06:DVDにて観賞)