リチャード&ミルドレッド・ラヴィング夫妻に関する映画。アメリカでの異人種間の結婚の法律を変えてしまった凄い夫妻なのだけど、ローザ・パークス等に比べるとそこまで知名度はない。というのも、本人達がこれまたとても控えめ。その法律が決まった時ですら、法廷には出向かない程。俺たちは愛し合っているんだ、法律変えてやるぜ、うぉおおおおおお!!!(ノ゜ο゜)ノっていうタイプじゃない。テンションはかなり低い。なので、ジェフ・ニコルズ監督にぴったり。でも逆にその主演のリチャード・ラヴィングを演じたジョエル・エガートンは若干テンション高いイメージがあったけれど、あれは正真正銘のリチャード・ラヴィングそのものでしたよ!寡黙で口数少ないレンガ職人。だけど、ミルドレッドにはとても甘えるし、逆に甘えさせる(とても)。っていうか、お前本物のリチャード・ラヴィング知らないだろ!と言われたら、それまでなんですけど、なにせこの夫婦は映画の世界では割りと人気でもう既に3作目なのですよ。『Mr. and Mrs. Loving / 日本未公開 (1996)』っていうテレビ映画と、ドキュメンタリーの『The Loving Story / 日本未公開 (2011)』。なので、リチャードとミルドレッドの事は知った気になっております。ジョエル・エガートンのリチャードは、ドキュメンタリーで観て感じたリチャードそのもの!!これは本当に凄い。ルース・ネッガのミルドレッドも魅力的。あんな寡黙な夫の数少ない言葉をちゃんと受け止めて理解する女性。大体3作品とも同じ所に注目をして、同じように語られてはいる。けれどこの映画は格別。この映画の語り口は淡々としているけれど、それ故に2人の絆の強さと芯の強さを愛の深さを感じた。
いや、マジでジョエル・エガートンとルース・ネッガ凄すぎです!!!スチール写真のファーストルックの時から、リチャードとミルドレッドそのものだと感心したけれど、外見だけでじゃなくて内面がリチャードとミルドレッドそのものでしたよ。ジェフ・ニコルズ監督の語り口は最高です。
(4.75点/5点満点中)
Loving / ラビング 愛という名前のふたり (2016)