Cast >> Roldan Pinto Joao (N'dala), Domingos Fernandes Fonseca (Ze / Nganga), Julia Botelho (Rosita), Ana Bustorff (Religiosa), Raul Rosario (Joka), Custodio Francisco (Pescador) ...
Director >> Maria Joao Ganga
Writer >> Maria Joao Ganga
Producer >> Francois Gonot
Genre >> Drama
Country >> Angola
総合ポイント 5点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> 5 演出 >> 5 音楽 >> 5
"They are up in the sky"
アンゴラの首都ルアンダに飛行機が到着した。尼僧が子供達を先導しバスに乗せた。しかし1人の少年が抜け出した。少年はン’ダラ(ロルダン・ピント・ジョアン)という12歳の子供。当てもない町で歩き続ける。しかし夜中になれば、外出禁止なので軍人がうろつき捕まる可能性もあった。ン’ダラは海に辿りつき、そこで1人きままに魚を捕って生活しているおじさんのテントで眠りについてしまった。おじさんは、そのまま寝かせてあげて、朝にはお腹空いたといえば食べさせてがえるのだった。尼僧は、ラジオ局に頼んで、ン’ダラの情報を待った。そして再び歩き始めるン’ダラ。たまたま入ったアパートにいた自分よりもちょっと年上の男の子ンガンガ(ドミンゴス・フェルナンデス・フォンシカ)と出会う。ン’ダラもンガンガも心を通わせ友情を育んでいくが...
アフリカ映画でも珍しいアンゴラ産映画。それもその筈。膨大な情報量を誇るIMDbですら、アンゴラ映画は81作品しかない。その殆どがドキュメンタリーやショート映画なので、長編になると更に数は減る。しかもアンゴラは長い間内戦に苦しんだ。その内戦直後に作られた貴重な作品なのである。しかもアンゴラ出身の女流監督。その監督が伝えたかった物語は、内戦で傷ついた子供達である。この映画の主人公ン’ダラはとにかく素直で目がキラキラと輝いている。曇りの無い目。そんなン’ダラと同じ境遇ながら兄貴分として世話をするンガンガ(本当はゼ’)も同じように目が輝いており、夢を語る時には本当に可愛らしかった。しかし2人共、親は居ない。戦争がそうしてしまったのだ。彼らは今の状況にすがり、そして悪い大人たちにもすがるしかない。そんな子供たちの物語を監督は冷静に伝えていく。悪い大人たちに向かって、残酷なまでもそのまま伝えていくのだ。ンガンガという戦争英雄伝説と共に。
子供たちの笑顔と目の輝きが忘れられない。そしてそれが余計に観客の心を苦しませる事になる。最後はただただ悲しすぎて呆然としてしまう。心が抉られ、そして心が痛む。戦争も悪い大人も馬鹿野郎!!
(10/10/14:DVDにて鑑賞)