Generation Iron / 日本未公開 (2013) 1235本目
どうやらマイケル・ジェイ・ホワイトせんせーが出ていると聞き、DVDが発売になった暁に取り寄せて観てみましたー。MJWせんせーのストーカーです!でもね、あれ?出てこない?って程、中々出てこなかったー。これは、ボディビルのドキュメンタリー。あのアーノルド・シュワルツェネッガーが7連覇したボディビルの最高峰の戦い「ミスター・オリンピア」の2012年の大会を追う。という訳で、MJWせんせーは中々出てこなくてじれったいですが、シュワは現代でも過去の映像でも沢山出てくるんですよー!熱くボディビルの事語ってます。
前年度2011年度の大会で初優勝したのがフィル・ヒース。「ザ・ギフト」と呼ばれる生まれながらに天才である事を授かった男。冒頭では鍛えながら「みんな俺の事をパーフェクトだと言ってくれるが、俺はそれに満足しない。もっともっと上を目指すんだ!」と語っている。その冒頭の言葉が象徴されるように、ヒースだけでなく、この世界に飛び込んできた男たちはどこか中毒とも取れる程に鍛える事に夢中になっている。そんなヒースの対抗馬が、ブルックリン出身のカイ・グリーン。「ザ・プレデター」だ。家族に捨てられ、フォスターファミリーを転々として育ち、その果てに少年拘置所にたどり着いた。そこでボディビルと出会い、人生の転機となった。元々失うものなどない若い男。しかし、彼には繊細な部分がある事が伺える。ブルックリンの古い小さなアパートでは、大きなキャンバスに絵を描いていた。他にもこの2012年のミスター・オリンピアには数多くの人々が挑戦する。医者と共に医学的な見地からパーフェクトを目指す男、日本から単独やってきているサムライ(山岸秀匡)、元ボディビルダーの夫を亡くした後にボディビルダー育成者となった「おばあちゃん」と呼ばれるトレーナーと二人三脚で目指す男、以前の大会で上位にランクされたが移民法で捕まり出所し再起を誓う男、テキサス男、アイドルのシュワに一歩でも近づこうとする男... みんな筋肉を鍛える事に熱い。大会前なのに撮影中にかっこつけて馬乗って、落馬しちゃって怪我しちゃって、逆ギレしちゃう人(テキサス男)とか、お茶目な一面もある。シュワに憧れる男は、もちろんシュワと同じくなりたいので映画進出も目指している。そんな彼にコメディ映画のオーディションがあって、その風景も映していたが... 酷かった...orz かなーり酷かった... 彼らはボディビルに関しては物凄く勉強熱心で、一流の人たちだが、それ以外の事は割りと不器用な所がなんとも魅力的だった。と、これまた映画の事以外は不器用なミッキー・ロークがナレーションしているのも味がある。あの渋い声がかなりマッチしている。
そしてここではタブーでもある「ステロイド」についても語られている。率直に思ったのが、やはり麻薬中毒者と同じ。自分だけは大丈夫、そして死んだ奴等はごく一部...と思っているのが哀しい。
という訳で、MJWせんせーはミスター・オリンピアの会場に居ました!興奮しながらカイ・グリーンの事を語ってましたよ。まあ出番は1-2分あるかな?という位。再起を掛けていたヴィクター・マルティネスと知り合いぽい。一緒に居た。マルティネスは、有名人のお友達も多いのか?バスタ・ライムスまで会いに来ていた!!でもそのマルティネスのところは悲しいね。厳しい世界!でも先輩たちはハッキリ言ってあげるのが、とても男らしい世界。
前に確か「Pain and Gain / ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 (2013)」の時に書いたんだと思うんだけど、筋肉ばかり鍛えている人たちはなぜかコメディではアホぽく描かれる。MJWせんせーファンながら、実は元々筋肉ムキムキはそんなに好きじゃなかった。勝手なステレオタイプが付きまくっていたのは事実。でもこの映画観るとかなりこの世界に理解が示せるようになりますね。誰でも種類は違うけど夢中になれる事がある人たちは美しい。彼等の場合は、それが筋肉だったという事。そんな私の勝手なステレオタイプを一掃してくれる位、この映画の筋肉はたちは美しかった!バリバリですよ!!
(4.75点/5点満点中:5/14/14:DVDにて鑑賞)