Kick-Ass 2 / キック・アス/ジャスティス・フォーエバー (2013) 1797本目
いやー、面白かったよー。アメリカではなぜか興行成績もこけて、評判も良く無かったけど、私は十分に楽しめた!そりゃ、オリジナルの前作と比べると、面白さは落ちるかもだけど、それでも十分!というか、ヒット・ガールがカッコよくて可愛いければ、良いじゃんか!という事で、今回はヒットガールのお父さんの元相棒マーカス・ウィリアムスが、なぜかモリス・チェスナットに変更しているけれど、スーパーヒーローの一人にドナルド・フェイゾンが登場。そしてニコラス・ケイジは前作で殉職で、今回はジム・キャリーが登場!ジム・キャリーってガリガリなイメージだったけど、この映画はムキムキで最強!「大佐(Colonel)」っていうのが、意外と合っていた!!
と、言う訳で、今回はデイブ(アーロン・テイラー=ジョンソン)は前回キック・アスとして悪者をやっつけたけど、キック・アスをまたやる事を父親に反対されているのもあって、平凡な「普通」の?高校生活を退屈に過ごしていた。今年からは、ヒット・ガール事ミンディ(クロエ・グレース・モレッツ)も同じ高校に入学していたが、中々学校で見かける事はなかった。ミンディは父親代わりの父の元相棒マーカス(モリス・チェスナット)の元で生活しており、マーカスはミンディの失われた学生生活を取り戻して、「普通」に過ごして欲しいと願っていた。しかしそんな願いとは裏腹に、ミンディはヒット・ガールとしての訓練を毎日し、学校をサボっていたのだった。デイブはまたヒット・ガールと共にスーパーヒーローとして活躍したい!と、ミンディに一緒に訓練してくれるように頼む。その一方で、前回キック・アスに父親を殺されたレッド・ミスト事クリス(クリストファー・ミンツ=プラッセ)もまた母親に外に出ないように、学校も止めされてホームスクールで、しかも監視員ハビエル(ジョン・レグイザモ)を付けられていたのだが...
今回は「普通」を願う親たちと、「普通」を嫌う若者達の葛藤。親たちは子供に「普通」さを求めるあまり、子供たちの才能を閉じ込めてしまう時もある。でも親なら当然のように一番の心配は子供の安否である。子供を守る事が親の最大の愛の印。しかしその間で、子供たちは葛藤していき、成長していく。だからか、私はあの刑務所のシーンで思わず涙が出てしまった。
そして、私はつい最近偶然にも「Superheroes / 日本未公開 (2011) (TV)」を見たのも影響しているかもしれない。このドキュメンタリーに出ていた一般人でスーパーヒーローに憧れている人たちの夢を実現させているのが、この映画だ。絶対に今回の脚本と監督のジェフ・ワドロウはこのドキュメンタリーを見ていて、何かを感じている筈。なぜなら「ジャスティス・フォーエバー」の面々がコスチュームを付けてボランティアしているシーンや夜に町を徘徊しているシーンは、まさにあのドキュメンタリーと被るのだ。もうラストは、そんな彼等の夢が実現されている。
私が気に入ったのは悪役。クリストファー・ミンツ=プラッセが演じるクリス、そして今回はザ・マザー・ファッカーに絶望感があっていい。絶望ゆえのいい加減さ。死ぬ気の男は、細かい事なんてどうでもいいのだ。だから、最強の「悪役商会」を結成する時に、個々につける愛称が適当でいい。しかもザ・マザー・ファッカーは差別的。悪くてなんぼの世界じゃ!しかし、マザー・ロシアが良い!久々に最強な悪役見た!!って感じ。ロボット的で、絶対に勝てそうもない雰囲気が最高だ!女ドラゴなのだ。
(4.25点/5点満点中:2/11/14:DVDにて鑑賞)