Cast >> Burt Lancaster (Joe Bass), Shelley Winters (Kate), Telly Savalas (Jim Howie), Ossie Davis (Joseph Lee) ...
Director >> Sydney Pollack
Writer >> William W. Norton
Producer >> Arthur Gardner, Arnold Laven, Jules V. Levy, Roland Kibbee, Burt Lancaster
Genre >> Western
Country >> USA
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 4 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
Julius Ceaser fight with his brain
ジョー・バス(バート・ランカスター)はわな猟師で、毛皮を売って生活していた。しかし帰る途中で、カイオワ族に出くわし、毛皮を無理矢理取られ、その代わりに黒人の奴隷ジョセフ(オシー・デイビス)をやると、強引な取引をさせられた。毛皮を諦められないジョーは、ジョセフを連れて、カイオワ族を追う。川で休息していたカイオワ族を、夜になったら襲おうと思っていたジョーだったが、その前に「スカルプハンター(頭皮狩人)」にカイオワ族は襲われ、ジョーの毛皮もスカルプハンターが持って行ってしまった。しかもジョセフもスカルプハンターに取られたジョーは一人で反撃するが...
社会派シドニー・ポラックの西部劇。名優オシー・デイビスが、面白い役を演じている。面白いとは、笑えるコミカルな役という意味でもあるが、興味深いという意味でもある。最初、ジョーにはジョセフは逃亡奴隷という事を騙そうと、カイオワ族とは別のネイティブアメリカンのコマンチェを名乗る。しかもジョセフは、本を沢山読み知識も豊富で、しかもスポンジのように新しい知識を吸い取るのも上手い。片やジョーは腕っぷしも強く、西部の大自然での生活に長けているが、本からの知識は皆無。字も読めない。その2人のやり取りが非常に面白かった。ジョーは「黒人は奴隷になる事は自然な事さ。聖書がそう書いているからね」と言えば、ジョセフは怒りを抑え「知ってるかい?ジュリアス・シーザーはイタリア人だけど、イギリス人を奴隷にして使ってたんだぜ」とやりかえす。しかしジョセフは勉強は出来るけれど、喧嘩は出来ないタイプ。それを知っているジョーが「ジュリアス・シーザーよ、殴るんだ!」と影で応援するシーンも良い。そしてそんな2人が喧嘩をする事になると、長い。面白過ぎる位に長いのである。そしてもう少しこの映画を魅力的にしているのが、テリー・サバラスの悪役ぶりとシェリー・ウィンタースのキャラクターの強さだ。
悪に打ち勝つのは腕だけでもなければ本だけでもない。長い喧嘩の後の2人は顔も含めて全身が泥だらけであり、彼らがどの人種であるかというのは無意味であった。その絶妙なバランスが面白い西部劇であった。
(1/27/13:DVDにて鑑賞)